- 先月CBCが「次世代のカナダの首相」(Canada’s Next Great Prime Minister)を放映した。
- このプログラムは、将来、カナダ首相を目指す4人の若い候補者が、カナダ全国から集められた大勢の若い審査員を前に、4ラウンドに渡って審査パネルメンバーの質問に答えたり演説を行ったりし、審査員が投票して勝者を選ぶもの。投票結果は各ラウンドごとに発表され、第4ランド後に最終投票が行われる。
- 審査パネルメンバーには、マーティン元首相、ターナー元首相、キャンベル元首相、ウィリアムス(ニューファウンドランド州)現首相の4人が参加した。
候補者1:パム・ヒリック
24才。オタワ大学学生協会会長。女性。
選挙テーマ:女性の地位向上と、教育の機会を誰にでも均等に与えることの重要性。
候補者2:アリカ・ラフォンテイン
25歳。内科医。男性。
選挙テーマ:先住民族とフランス系カナダ人の血をひく自分の体験を通じて、少数民族の視点から見たカナダの現状と未来。
候補者3:ラヒム・モルー
法律家。ワールドパブリックスピーキング大会優勝者(2005年)。男性。
選挙テーマ:国際貿易とグローバル世界におけるカナダの位置。
候補者4:ケビン・ローヤル
23歳。ウォータールー大学学生協会会長。男性。
選挙テーマ:経済開発の基盤となるリサーチと、リサーチを行う高等教育機関への資金援助。
候補者は全員、演説経験も豊富と見え、審査パネルの質問にもよどみなく答えたが、第1ラウンドからパムとアリカが他の二人を大きく引き離し、第3ラウンドでラヒムが落選。この時点でパムがアリカを押さえてリードを取った。
第4ランドは候補者の最終演説だ。
最終演説に先立ち、審査パネルメンバーが候補者にアドバイスをしたが、52%の支持率でリーダーとなっているパムへのアドバイスを聞かれたマーティン元首相が、「こんなに支持率がある人に私からできるアドバイスなどないよ!」と言って会場が爆笑する一幕もあった。
さて、第4ラウンドの結果は、アリカの逆転勝ち。
優位に立っていたパムは、教育問題を中心に感情を込めたスピーチを行ったが、感情に押されたか、目線が定まらず口調が多少乱れたのが気になった。
これに対しアリカは政策についてはほとんど語らず、「お互いがお互いから学ぶことが大切」と語り、首相に求められるものは優れた政策のみでなく、むしろ視野の広さと前向きな姿勢であることを強調した。
各候補者の自己紹介ビデオが見れます。
www.cbc.ca/nextprimeminister/candidates.html