日本人同士なので、
おつまみは和風が多かった。 |
最近、日が暮れる速度が一気に速まり、冬の訪れをひしひしと感じさせられる。
たかだか1時間しか違わないのに、とにかく夜が長いのだ。
そんな冬の夜長を楽しもうと、年末の忙しくなる前に40代から50代のワイン好き同士が集う機会があった。週末、時刻はまだ4時だというのにすでに街頭が灯りはじめ、ワインを飲む雰囲気にはうってつけの雰囲気。
それぞれみな普段愛飲しているワインと簡単なおつまみを持参しての気軽な集いだ。
そして今回の目玉は、なんと言っても『1本100ドル位の高級ワインをみんなでシェア』するという企画。
バンクーバーのワイン専門店で、
通常数本しか入荷されないらしい。 |
酒屋で買えば1本20ドル位のお手頃ワインでも、お店で飲んだら一杯10ドルくらいはする。それが、100ドルのワインを1杯15ドルほどでいただけるのである。知識に関しては乏しいが、ワインを飲むことにかけてなら自信のある私にとっては願ってもないチャンス。
テイスティングのために用意されたのは、ワイン通のM子さんいわく「なかなか、手に入らないレア物」というフランス産の白。
しかしラベルを見てもピンとこない私。それどころか、どちらかというとどう見ても高級そうなるルックスには見えない。
はたして恭しく注がれた黄金色のワインのお味は?
普段は安ワインしか口にしない私でも、「これは只者じゃない」と思わせるに十分なインパクト。
次々に空けられていく
ワインのボトル。 |
まず、香りが違う。開けた瞬間うっとりするようなぶどうの芳醇な香り。
グラスに注がれた色も白というより黄金色。口に含んでみると、これがまたなんとも滑らかで、やわらかな舌触りなのだ。う~ん、今まで飲んできたワインはなんだったのか?
一杯のワインをこれほどまでに味わったことがあっただろうか?
そう感じたのは、きっと私だけではないはず。
しばらくは誰もおつまみに手を伸ばすことなく、ワインに関する話が始まった。
こうして、一杯のワインから始まった冬の夜のパーティーは、それぞれのワイン談義から昔の日本の流行歌にまで花が咲き、楽しい時間はあっという間に過ぎていった。
しかし、この後しばらく普段飲んでいる『家ワイン』が飲めなくなったのはいうまでもない。