可愛いビーバーのイメージが崩れた!
ユーコンでは川の流れが蛇行したところに、たくさんの流木が流れ着き大量の浮遊物として浮かんでいることがある。
こんな所をさらによく観察すると川岸にもたくさん流木が積み上げられていたりする。こういうところにはビーバーの巣穴があったりすることが多く、縄張り意識の強いビーバーはカヌーに潜水しながら近づいてきては近くで浮上して、水面上を尻尾でバシャバシャと叩きつけてまた潜る動作を反復し、その飛沫が時々僕にかかったりする。
威嚇しているのかもしれない。
廃屋の向こうに流れるのはユーコン川。
天候が急変したりしたときには役立つ。かつての集落跡地で、撮影地点の廃屋はその昔、郵便局だった。リトルサーモンにて。 |
ビーバーはしつこい性格の持ち主が多く、5分以上は追い回してきては飛沫をかけてまわる。
実際に会うまでビーバーはかわいい生き物だとおもっていたけど、大きいのは体長1mを超えるごっついのがいるし、敵意むき出しで執拗なので可愛いイメージは崩れてしまった。(しつこいのは、動物本来のテリトリーを守る守備本能の表れだけなのかもしれないけど)
ユーコンではあるとき突然に雨雲と強風がやってきて、さっきまで晴れていた景色が一変する。
川べり一帯では気象の変化が激しく、日本でいうところの山岳地域の展開と変わらない。突然の冷たい雨に対応しきれなかった僕は、体を濡らしたまま雨宿りができる適当な場所を見つけ損ね僕のカヌーは着岸できずにいた。魚釣りのためのフィッシュキャンプに使うあばら家を見つけたころには、僕の体は芯まですかっり冷えてしまい濡れた薪に火を起こすのには難儀した。
魚獲のためのフィッシュキャビンは半分屋根が抜け落ち、下の床から草が生え何十年もまえから使われていないようだった。
杉田えいすけ さん
福岡出身。九州産業大学で写真を専攻。自転車、登山、ロック・クライミング、カヤックが大好き。現在、税理士の資格取得に力を注ぐ福岡の自転車メッセンジャー。“九州のへそ”人吉で税理士事務所の設立とマイ・ログハウスづくりを夢見る。
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