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連載 ユーコン川、カヌーひとり旅


杉田えいすけ さん

ユーコン川上流にある支流、テスリン川を下る川旅の始まり アラスカ・北極圏とカナダの略図~旅行日程表

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 浮力を獲得

ケベック出身の野生児ログビルダーのピア
ケベック出身の野生児ログビルダーのピア

一人で行動するかぎり、川で沈したら、PFD(ライフジャケット)もなく、荷物の回収も困難だ。
もし沈した場合、奪われた体温をしっかり取り戻せる状況があるかも定かでないし、一旦ドーソンを出発してしまえば、167km先のイーグルという町しか町はない。

この条件を満たすためには、イカダを作るための木がたくさん必要であり、強力な浮力となるものが必要だった。幸いなことに、キャンプ場付近の川岸には無数の流木が流れ着いており、手作りイカダを作るための木材には恵まれていた。多くの浮力を持たせようと三重構造にして下の材木が水圧を受けることで、一番上の材木の上に水が浸入してこないような設計と施工デザインにした。

僕の手作りイカダ製作にアドバイスしているナオさん
僕の手作りイカダ製作に
アドバイスしているナオさん

自作筏(イカダ)の浮力は当初、タイヤを四隅にくくりつけて浮力を得ようと考え、ドーソン中の車の整備屋さんに尋ねて回ったが手に入らなかった。次に牛乳の入れ物に目をつけた。ドーソンの牛乳はプラスチック製の容器で取っ手がついていたので、大量に集めて紐でくくればいいのではないかと思ったが現実的に考えると強度に不安があったし、牛乳をそんなに買い占めて片っ端から飲んでいたら、筏が完成する前にお腹を崩すこと間違いなしであった。

どうしたものかと考えあぐね、頭をひねりながらキャンプ場受付のキャビンの辺りを歩いていると、ドラム缶が目に飛び込んできた。早速に交渉して譲ってもらえないか頼んでみた結果、5ドルくらいで売ってくれることになった。
ふたがしっかり閉まっているドラム缶を2缶、入手できた。
流木があるところをベースキャンプにして、この頼もしい浮力であるドラム缶を転がしながら運んだ。これでようやく手作りイカダができる。

杉田えいすけ さん杉田えいすけ さん
福岡出身。九州産業大学で写真を専攻。自転車、登山、ロック・クライミング、カヤックが大好き。現在、税理士の資格取得に力を注ぐ福岡の自転車メッセンジャー。“九州のへそ”人吉で税理士事務所の設立とマイ・ログハウスづくりを夢見る。
www.e-adventurous.com


 

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