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連載 ユーコン川、カヌーひとり旅


杉田えいすけ さん

ユーコン川上流にある支流、テスリン川を下る川旅の始まり アラスカ・北極圏とカナダの略図~旅行日程表

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 熊の巣

会心のいくら丼をたべる筆者!
会心のいくら丼をたべる筆者!

長いこと流されてきた僕は、この浅瀬から地上のキャンプサイトで、翌日もその翌日も睡眠を取るけど疲労は解消できない。熊に対する配慮もおろそかになっていて、気がつくとテントの周りに熊が一周している足跡が残っている。あわててテントから出てあたりを見渡していると、数メートル先の茂みからガサガサと大きな音を聞いた。あきらかにその音の立て方からして大きな生き物であることがわかった。しかも最初はその音の立て方からして単独の動物だと思っていたが、同時にあちこちの茂みからガサガサと音がした。それを聞いた途端にぞっとした。僕が筏で流れ着いた場所は熊だらけだったのだ。よくもこんな場所でぼくは数日もす過ごしたものだと思いながら、テントも畳まず、筏に放り投げて筏に飛び乗った。

次に自分はどこで着岸できるかわからないことがただ心配で地図をみながら必死に着岸できそうなポイントを探していた。夕方にさしかかるころ、川の流れはゆるやかになっており、遠くにキャビンが見えた。キャビンの近くで流れが速くなっていたらまた着岸できなくなってしまうと思い、かなり手前の浅瀬に筏を漕ぎ寄せると、筏にくくりつけたロープをもって僕は、川岸に飛び込んだ。岸沿いに伝って歩いていきながら、筏を流さないようにロープを手繰りながらキャビンへ向かった。するとキャビンにはドーソンでみかけたナオさんたちのカヤックが寄せてあり、再会を果たすことができた。キャビンのなかでイクラ丼をごちそうになり、人生で一番うまいであろうイクラ丼をむさぼった。久しぶりの人間とのコミュニケーションから安堵して、本当に素敵な数日をそこで過ごすことができた。

杉田えいすけ さん杉田えいすけ さん
福岡出身。九州産業大学で写真を専攻。自転車、登山、ロック・クライミング、カヤックが大好き。現在、税理士の資格取得に力を注ぐ福岡の自転車メッセンジャー。“九州のへそ”人吉で税理士事務所の設立とマイ・ログハウスづくりを夢見る。
www.e-adventurous.com


 

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