渡り鳥もまもなく南へ移動します。空に広がる美しいちぎれ雲は秋の雲です。いわし雲、さば雲、ウロコ雲など魚にちなんだ名前がついた細かな雲です。
もう少しまとまったサイズのものはひつじ雲ともいいます。かわいい呼び名ですね。
秋の涼やかな風、黄や茶の混じった森 の穏やかな色合い、人気の減った静かな海、まだ雨の降り始める10月までは外の移ろいを楽しめますね。。
楽しい夏休みをすごされたでしょう か。私は結局夏休みらしい時間を取ることが出来ず、ちょっと残念でしたが、お天気の良い時に少し近所を散歩したり、ウン年ぶりに 水族館に行ったりできて、それなりに夏を楽しみました。
こどもが小さいうちは毎日本当に忙し くて、家にいるほうが少なかった気がします。朝早くから夜遅くまで出っぱなしでした。息子3人がホッケーをやっていたので、1年中アイスアリーナ通い、BC州のほとんどのアリーナに行ったような気がします。その隙を縫って仕事していた感じ です。めちゃくちゃ忙しくて本当に大変でしたが、いま思えば懐かしい日々。こどもの成長を毎日応援していました。楽しかった なぁ。怒ったり笑ったり励ましたり悔しがったり、泣いたり喜んだり。そのすべてが大切な思い出です。育児の日々細かな出来事は大 半がめんどうなことかもしれません。でもそれに集中している時間は子供と最も密な時間を共有している貴重な時間でもあると思います。
今の私には、その貴重だった時間も過 去の思い出に変わってしまいました。とても寂しいです。
子供が生まれたばかりの頃、おっぱい だけでも追われるような日々でした。それがいつの間にか卒乳すると子供はすっかりおっぱいを忘れてしまいます。そのとき感じる寂 しさから始まって、子供を育てながら、喜びと寂しさを交互に感じながら今日まで来たのですね。そうして確実に子供が大人になれば なるほど、喜びよりも寂しさがふえてゆくような…。こう感じてしまう私は、私の人生においても秋の時期にはいってきたのかもしれ ません。 穏やかにすぎてゆく時の流れのなかで、一葉、一葉色づいて、いつか散ってしまう。命もまた一度きりの四季をゆっくりと 巡り、つぎの命へ春の芽吹きをつないでゆくのでしょうね。
美しい季節のうつりかわりを今しばら くは愛(め)でながら、いろいろな思いをめぐらしてみたいと思います。