カナディアンライフ
カナディアンライフアイウエオな毎日 その36 By Michelle Igarashi

すらけき吾子の寝顔と春の宵」


やすらけき吾子の寝顔と春の宵いつのまにか春は弥生の月になり、それも あと少しで卯月4月の命の春の盛りにはいります。まだカナダの東は寒さが厳しいですが、ここあたりはDTから南の方は桜も開き、あちこちに春の気配を感じます。我が家の周りはまだ寒いのですが、それでも 毎日散歩に行く森の中で、すっかり枯れていた細い枝にちいさな緑の葉芽が出始めていて、あぁ、生きていたんだな、と改めて命の力の凄さを感じます。まだ寒い、寒いと言っているのに、春はちゃんと訪れているようです。
去年から今年にかけて、わたしの人生も大 きく変わりました。こんな変化が、晩年になってくるとは思わなかったですが、そう決断して変えたのは自分ですからそれには何の後悔もありません。
ただ、全部の人生の後半に入っている今、 あとはどこまで前向きに歩いていけるか、だけを考えています。本音を言えば、逃げだいしたいくらい厳しい現実ですが、春のぬくもりにも似た、可愛い赤ちゃんの強い命の輝きに、日々の力をもらって生きています。

やすらけき吾子の寝顔と春の宵世の新米お母さんの皆さんは、出産の喜び もつかの間、そのあとはほとんどの方が赤ちゃんの不規則な眠りやぐずりに泣かされる日々ですが、大変なのははじめのほうで、 赤ちゃんのお世話は一日ごとに春に向かうがごとく、穏やかに楽になってゆきます。赤ちゃんの日々の成長は新芽の吹き出す力の ごとく、昨日よりも今日、今日よりも明日と着実に伸びてゆきます。その様に目を見張りながら、いつしか苦労は喜びに変わって ゆきます。わたしも力の続く限り、新しいお母さんと可愛い美しい赤ちゃんたちをサポートしてゆきたいな、と思っています。
(実のところ、これで生活できないので、 本当は仕事を見つけたいのがやまやまですが、赤ちゃんサポートはきっともうやめられないなって思います。私自身が赤ちゃんか らもらう力が大きくて、今の私の支えですから。でも、ホームレスになったらどうしよう…???)

やすらけき吾子の寝顔と春の宵 3月11日が来て、再び2年前の恐ろしい現実を思い起こし ました。離れている私達にとっては、「もう」「いつのまにか」の2年で すが、今もなお、被災地の中で暮らす人々にとっては、「まだ」「なにもかわらない」「この先も不安」な2年です。そして、その中には力を持たない高齢者や体の不自由な方々がどんどん置き去りにされていま す。私たちの意識もまた「まだ」に置き換えて、これから「なに」ができるかを、改めて考え、「ずっと」支えてゆきたいと 願っています。
穏やかな春の宵、あなたのそばで眠る愛す る人達の幸せな寝顔をずっと守るために、「なにか」を考え、行動してゆきませんか?



Michelle IgarashiMichelle Igarashi
カナダ在住の日系人の皆様のための医療アドバイス、妊娠、出産のサポート、産後のケア、母乳マッサージ、授乳指導、ベビー検診、育児指導、離乳食指導、応急処置クラスなどを随時開催しております。

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