カナディアンライフ
カナディアンライフアイウエオな毎日 その37 By Michelle Leon

るゆるとながるる川に春霞」


ゆるゆるとながるる川に春霞 桜が随分きれいに咲き始めました。森の木々の緑も少しづつ鮮やかになってきましたし、冬のジャケットを着て歩いていると汗ばむ気温になって来ました。なにより日が長くなってきたのがうれしいですね。日没が遅くなり、毎年この時期はついつい夕食を作るのを忘れてしまったりして、時計を見て慌てるのですが、やはり自然の明るさ、というのはいいものですね。夜になると近くの森からホーホーとOwlの鳴き声が聞こえていたのですが、ここ最近は聞こえません。もっと森の奥に入ってしまったのかもしれません。いつも散歩をするCapilanoの森は、今映画撮影が入っていて、静かな森は騒然としています。この辺り、しょっちゅう、いろいろな撮影が行われていますが、わたしは役者さんの顔とか、名前とかぜんぜん覚えられないので、見てもぜんぜんわかりません。撮影中は森に入れないのですが、早朝は通らせてくれるので、ワンコたちと散歩に入ります。いつものルートなので。皆、気さくにGood Morningとあいさつをかわしてくれます。たくさんの機材にわんこが近寄っておしっこをかけたりしないように十分気をつけて通過します。じつはわたし、裏方作業とかを見るのはとても好きです。大小の機械、撮影機器、大道具、小道具などを見るとワクワクします。どうやって使うのか、どういうことができるのか、できることならずっと見ていたいくらい。HOW TOものが好きなんですね。ですから役者さんを見るよりも、スタッフさんの作業風景を見たいなぁ、と思ってしまいます。まぁ、それは無理なんですけど。何かを作る仕事っておもしろいです。

ゆるゆるとながるる川に春霞 さて、ここは平和な日常ですが、世間はいろいろ大きな事件が起きています。北朝鮮の挑発にも似た対外姿勢、淡路の地震、ボストンのテロ、イランの地震、多くの命が失われたり、けがをしたり、また、多くの被害を起こすかもしれない不安をひきおこします。自然災害は止めることがむずかしい、だからこそ、安全対策をすこしでもすすめてほしいし、私達も普段から注意が必要です。淡路に関しては、やはり過去の経験から対策もなされていたことも幸いし、地震の規模に比べての被害が小さかったのは不幸中の幸いでした。でも、テロや戦争などは明らかに人が任意で起こすもの。決して起こしてはいけないことであり、起こさせてもいけないこと、です。これらの犠牲は常に、何の関係もない一般市民や子どもたちだからです。

ゆるゆるとながるる川に春霞 武器を持って武器を制す、はまちがいです。失うものが多すぎます。そして決して終わらない。武器を捨てない限り、恨みを抑えこみ、耐えて昇華し、明日への許しと希望と助け合いに変えない限り、人は一生争い続け、いつか世界が終わってしまいます。

春の命を愛でるように、これから育つ子どもたち、これから生まれる命たちを愛でるために、私達が何を出来るか、何をしなければならないかを誰もが真剣に考える時期が来たと思います。



Michelle IgarashiMichelle Igarashi
カナダ在住の日系人の皆様のための医療アドバイス、妊娠、出産のサポート、産後のケア、母乳マッサージ、授乳指導、ベビー検診、育児指導、離乳食指導、応急処置クラスなどを随時開催しております。

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