カナディアンライフ
カナディアンライフアイウエオな毎日 その38 By Michelle Leon

々と開けき未来に瞳澄み」


洋々と開けき未来に瞳澄み 先日たまたま日本の深夜番組?をPCで見ました。日本全国の特殊 な専門教育を行なっている高校を取材する番組でしたが、たんに大学受験や学歴のための高校ではなく、将来を見据えて、自分がやりたい職業を目標に入れ、その専門課程を高校から学べるような、高校を卒業した時点で、すでにある程度の知識や技術を習得し、即戦力を高めるはっきりした将来への目標意識を持った教育を行う学校ばかりを紹介していました。今は少子化となり、学校もまた生き残るために生徒を集める工夫も必要なのでしょうが、わたしが学生の頃とは大きく変わって、学校施設の充実も素晴らしく、また専門課程においてはプロの教師陣を教育畑以外から積極的に導入して、高いプロ意識を持った教育をしていることに驚 きました。

お笑い系の芸能人が学校を訪ねて、学生に混じって授業内容などを紹介してゆくのですが、 そのなかで芸能人の言った感想には思わず同意してしまったこと、それは、学生が皆まじめで、授業に対して大変真剣であり、茶髪ピアスや、制服を崩して着る子が一人もいない、ということでした。その感想は、ある鉄道関連の専門課程(機関士、車掌、運輸技術者 の養成を目的とした専門学科)を有する学校で漏らされた、感嘆とともに出た感想だったのですが、それに対して、教師の方は「多く の人の安全を守る職業で、多くの人の目にいつもさらされるものが、だらしない髪や着崩したユニフォーム、だらしない格好、乱暴な言葉使いなどをしていたら、信用は得られない、多くの方に不安を与えてしまうでしょう」と答えておられました。

洋々と開けき未来に瞳澄み 確かに、人は未知の相手をまず外観の第一印象で相手を判断するわけですから、当然といえば、当然でしょう。そうして、そのようなことに気を配れる人間を育成するには、その学習段階から、そのような考えをもたせるべき なのも当然なのかもしれません。
わたしは外観で人を安易には判断しないようにと思っていますが、やはり外観服装髪型など、時と場所に合わせるものだとも思っています。またそれらの選び方一つで、その人の思考、生活スタイルなども如実にわかること もまた、事実です。世間に不良、落ちこぼれ、劣等生などの言葉で呼ばれる子たちをたくさん見て来ましたし、接して来ましたが、根はとても素直でいい子たちもたくさんいました。彼らもまた、きちんと指導してくれる相手や、彼らなりに尊敬できる年長者には礼儀 正しく接します。若い彼らには目標が必要で、そのためにも良い指導者が必要だということがどれだけ重要なことなのか、と考えなおしてしまいました。

洋々と開けき未来に瞳澄み その上、感心したのは、そこにいる学生たちが、みな目的を持ってその課程を選んで遠方からもきているため、言われなくても、何が必要か、何をすべきかをすでにわかっているということでした。彼らは皆、自分で考えて、 将来に目標を置き、専門課程にすすんでいるのです。10代後半といえば、まだいろいろなものに目が移りますし、遊んだり、サボったりもしたい年頃、かつ、あまり未来に不安を持たない年頃でもあります。わたしなんかも、目標もないまま、ぼけ~~っと して学校いいっていただけだった気がします。自分の高校時代を思い返して比べれば、TVの中の彼らはずっとずっと輝いた時間を過ごしているようで、時を遡れるならやり直してみたい、と思って しまいました。
彼らには夢を現実にする力と強い意志が、授業を真摯に受けるしっかりした表情とまっすぐに前を見る美しい澄んだ瞳に活き活きと表されていました。

洋々と開けき未来に瞳澄み 若い彼らが、私達の子供が、目標を見据えて、夢と希望を持って進んで行ける土壌を私達がしっかり作ってゆかねばならないと強く、強く思います。



Michelle IgarashiMichelle Igarashi
カナダ在住の日系人の皆様のための医療アドバイス、妊娠、出産のサポート、産後のケア、母乳マッサージ、授乳指導、ベビー検診、育児指導、離乳食指導、応急処置クラスなどを随時開催しております。

詳しくはこちら
http://canadamom.babymilk.jp/

Top of page

1981-2012 Copyright (C) Japan Advertising Ltd. Canada Journal, All rights reserved.