カナディアンライフ
カナダ留学無料カウンセリング日本人一人ぼっち   By Kahoru Noonan(かほるヌーナン)

西部開拓 その1



いざ!ブリティッシュコロンビアへ

   ブリティッシュコロンビア州のバンクーバーからオンタリオ州の小さな町へ引っ越してきてもう7年以上。湖の上の家のノンビリした暮らしにも慣れてきた時にその話が持ち上がった。ブリティッシュコロンビア州のロッキーマウンテンの中に土地を買い、そこにキャビンを建てるという計画。

   今年の3月にどの土地が良いかBC州に視察に行った時はまだ雪がたくさん残っていてただの広い森という感じ。東京生まれ東京育ちの私にはその森が開拓されて使えるようになるとは思えなかった。ようやく買う土地を決めた後が大変、経費削減の為に自分達でできることは業者を頼まずに自分達でやらなくてはならない。3月に土地を買う契約をし、実際にその土地が手に入るのが8月の第一週目なのでその間の5ヶ月は準備におおわれることとなった。

   車でオンタリオ州から現地までは最低でも3泊4日はかかる。自前のトラックに今回の計画の為に買ったトレーラーを後ろに付けて4日間の住処とする。20年物の中古のトレーラーなので所々手直しが必要で、ここから1時間程離れた町まで修理に行ったり中を大消毒したりとこれだけで大変な作業。新しいトレーラーを買った方が簡単だし長持ちするだろうとは思っても最初から大金を使うわけにはいかない。

ホテル代わりのトレーラー

ホテル代わりのトレーラー

   何を持って行くかをノートに書き並べていると引越しをする時よりも多くの物でノートが埋まっていった。夏の真っ盛りなので食べ物に関しては十分に注意しなくてはならないけど、これも経費削減で途中途中のレストランで食事をするのではなく、私が家で作った物を冷凍にして4日間をしのぐことにした。出発2日前に焼いた大きなローストビーフ、ローストポーク、鶏肉のタイチリソース、照り焼きサーモン、野菜炒め、ご飯、マフィンなどを全て冷凍にして道中でサンドイッチを作ったりサラダを足して十分な食事ができるようにした。

   出発日は8月3日、それなのに前の日にトラックのブレーキに異常が見つかった。でも出発前に発見できた事を幸いと思わないといけない。トラックは大きいので普段は私は運転しない。今回は男性二人がいるので私がトレーラーを付けた大きなトラックを運転する必要は無いので大助かり。

   今回この計画を手伝ってくれたのは近くのガソリンスタンドの息子。去年の秋に暖炉用の薪を切る作業の為に彼を雇ったところ、とても働き者なので冗談のつもりで彼の両親に「BC州に手伝いに来てくれると嬉しいなあ」と言ったところその日の夜に彼から電話がかかってきてミーティングの後に即刻OK。彼にとっては初めての西部。生まれて初めて見るロッキーだそうだ。出発の2日前まで務めていた土地開発の仕事を辞めてこの計画に参加してくれた。彼のやっていた仕事はまさに私達が求めていたもので、チェーンソーやブルドーザーも思いのままに動かす事ができる。そしてBC州までのドライバーも勤める事ができる。

出発の日の朝日

出発の日の朝日

   出発の日の朝7時、彼の母親が持たせてくれた大量のクッキーとマフィンも一緒にまずは1日走っても越えられないオンタリオ州の北西のどこかに向けていざ出発!オンタリオ州にある五大湖の一つ、スペリアル湖は私の大好きな湖だけれど、今回はトレーラーを後ろに付けているのでクネクネした道を避けるためスペリアル湖を通るルートとは別のルートで行く事になった。 最初の夜はオンタリオ州のHearstという所近くのロードサイドパークを寝床とした。トレーラーにはシングルベッドが2つとダブルベッドが1つある。小さいけど持ち込んだ食材を手早くお皿に盛り付けるキッチンスペースもある。男性陣はローストビーフサンドイッチ、私はローストビーフとご飯で結構豪華な食事ができた。明日の朝はまた7時出発。初めてのトレーラーで良く眠る事ができるかは疑問だったけど、昔海釣りをしていて岩の上で寝てしまった私としては快適な寝床ではあった。

今年も来た、美しい季節

今年も来た、美しい季節


 記事提供:ウェスト トレック ツアーズ
 かほるさんご夫婦が経営参加するツアー会社です。 バスで行く、ロッキーマウンテン、ウィスラー、ビクトリア、トフィーノ、シアトル、ポートランドの旅で一生忘れない思い出を作ってください。 www.westtrek.com

Kahoru NoonanKahoru Noonan(かほるヌーナン)
東京都出身。
日本で勤めていた車関係の会社で出会った一人のカナディアンがきっかけとなり、彼らの文化をもっと知りたくて2002年冬に初めてカナダに来た。とは言え、そのカナディアンの友達が住んでいるのはカナダの東側のオンタリオ州。ガイドブックを見てみると冬のオンタリオはとても寒そうだったので、厳寒にはならないカナダの西側バンクーバーにある英語学校に通うことに決めた。 ツアーで行ったシアトルで現在の夫と出会い、夫の経営する会社でボランティアとして働く事になる。ロッキーマウンテンツアーにガイドとして添乗するようになってから、カナダの自然の偉大さに次第に魅了されていった。2003年5 月に住んでいた家が火事になり、「湖のある家に住みたい」という夫の希望もあって、オンタリオ州に居を移す。バンクーバーに会社がありながらインターネットで会社をオペレートするという変わった方法で会社を維持経営。 家探しの間の約1年間をオンタリオ州Perthに住む夫の父親と同居。この時から夫の父親は大親友となる。2005年2月に念願の湖の上の家を購入後、日本人は私だけという、自然があふれたオンタリオ州の人口200人の小さな町クロイン(CLOYNE)に住むようになる。

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