アラスカに近いBC州の太平洋の荒海に面するクイーンシャーロット島は、先住民族ハイダ族が1万年ほど前から住んでいたと言われる島だ。ハイダ族は航海術や工芸品の創作に優れ、豊かな文化を継承してきたことで知られ、今もトーテムポールが数多く残る村落跡はユネスコの世界遺産に登録されている。
ハイダ族のライフスタイルを一言で表現すれば「自然との共存」だ。食生活の中心が鮭だが、鮭の資源を保存するために、鮭が遡上する川を守り、その川が流れる森を守ることを生活の基盤としていた。
鮭が食生活の基盤であったのに対し、家、交通手段であるカヌー、トーテムポール、工芸品、衣類などの素材として、ハイダ族の生活とは切っても切れないのがレッドシーダーと呼ばれる杉の木だ。 |