海外ボランティア

海外ボランティア活動を通じて外国の社会や人々と関われば、新しい価値感に出会い視野も広がる。ボランティアがきっかけで海外就職するケースも珍しくない。留学やワーキングホリデーの体験をいかすなら、ボランティアを通じて価値ある実体験をゲットしよう！

英語力がある人なら、ボランティアで働ける職場にほぼ制限はない。事務、経理、管理、教育、アート、演劇、広告、料理、ガーデニング、コミュニケーション、写真、営業、コンピューター関連、工芸、デイケア、救急、エンターテイメント、イベント関連、環境保護、自然保護、健康、医療、異文化交流、レジャー、スポーツ、社会福祉、貿易、カウンセリング、運転など、様々な分野がある。英語にハンディがある人でも、日本語や日本独特の技術や知識をもった人を受け入れる職場がある

どこからスタート？

最も近道なのは、ボランティア・プログラムがある語学学校に入学することだ。英語クラスを取ればボランティアに参加させてくれる語学学校が各国にあるので、入学時に、希望するボランティア分野について学校のカウンセラーに相談してみると良いだろう。また、学校に通わずボランティア先を探したいなら、希望する受け入れ先に直接手紙で問い合わせてみよう。いずれの場合も、まずはセルフチェックで自己能力や希望を確認してから、ボランティア探しの計画を立てよう。

ボランティア・セルフチェックリスト

英語力
自分が提供できる技術や能力は何か
どのような職場を求めているか
ボランティアできる時間と期間
ボランティア体験を通じて何を期待するか
自分はどのような仕事に向いているか
通勤できる距離と使用する交通機関
希望する職場環境（屋内か屋外か）
グループに入って働きたいか。個人で参加したいか

オーストラリア

Access Language Centre
アクセス･ランゲージセンター（シドニー）

英会話に重点を置くELICOS認定英語学校。英語クラスを受講した場合、英語コース修了後に幼稚園、老人ホーム、老人宅への食事配り、自然保護などのボランティアに参加可能。会話中心の英語をしっかり学んだ後、自信を持って希望のボランティアへ参加することができる。
> www.access.nsw.edu.au

Windsor Institute
ウィンザー･インスティチュート（シドニー）

一般英語、EAPコースの他高校進学準備コースがある総合英語学校。英語４週間＋ボランティア４週間のプログラムが人気。幼稚園、老人ホーム、自然保護、食事配りなどを行なう。コースが多彩な割りに、授業料の料金設定が低めになっているので、長期留学の方にもお薦め。また年間を通して、併設の専門学校があるため英語コースを終了後、そのまま専門学校へ進学できるパッケージもある。

「幼稚園ボランティアを２週間体験しました。子供たちは初日からなついくれて、すぐに子供たちの輪に入っていくことができました。日本の歌や数の数え方、簡単な日本語を画用紙に書いてスタッフの方と一緒に教えることができたのは、とても貴重な思い出です。子供たちが歓迎してくれ、心地よく楽しく過ごせました。」東山くみ子さん

「オーストラリア人のチームリーダーをはじめ、いろいろな国の参加者に出会えてとても楽しかったです。僕たちのプロジェクトは主に植林活動でしたが、仕事の後にみんなでバーベキューやお互いの国の話をしたりしました。キャンプでの共同生活もとても貴重な体験です。」
M. 雅弘さん

> www.windsor-ic.com.au

PATH Language Academy
パース･ランゲージアカデミー（パース）

サーファーズ・パラダイスの中心地に位置する会話中心の語学学校。読み取り、書き取り、会話力向上が中心の英語クラスを12週間受講した後、現地企業で12週間のボランティア体験に参加する。ボランティアの種類は、チャイルドケアセンター、日本語教師アシスタント、老人介護施設、児童福祉施設など。ワーキングホリデー、観光旅行者、会話力をアップさせたい人などにお薦め。IELTS試験対策コースの評判も高く、定期的にIELTS模擬試験を実施し、生徒からの評判も良い。
> www.pathla.qld.edu.au

学校以外のボランティア受け入れ先

Volunteering Australia　www.volunteeringaustralia.org/

Volunteering Queensland　www.volunteeringqueensland.org.au/

Volunteering Victoria　www.volunteeringvictoria.com.au/index.asp

Volunteering South Australia　 www.volunteeringsa.org.au/

Gold Coast is Volunteering　www.volunteeringgc.com.au/

RSPCA　www.rspca.org.au

カナダ

International House Toronto
インターナショナルハウス（トロント）

世界40カ国に120の拠点をもつ語学学校。英語クラスを受講した場合、英語力に応じてボランティア先を紹介してくれる。ボランティア先は、ビジネスから、アート、イベント、草の根運動、ヘルスケア、平和運動、リサーチ、ソーシャルワーク、スポーツ、レジャー、ツーリズム、翻訳、原稿制作等各種。
> www.eslzoo.com

Canadian College of Business and English
カナディアン・カレッジ･オブ･ビジネス＆イングリッシュ（トロント）

トロントにある語学学校。英語コース受講者を対象に毎週水曜日「ボランティアクラブ」を開催し、ボランティア活動を紹介している。今後はESLプログラムに取り入れる予定となっている。
> english.ccbecanada.com

学校以外のボランティア受け入れ先

Burns Bog Conservation Society　www.burnsbog.org

Go Volunteer　www.govolunteer.ca

City of Toronto　www.toronto.ca/animal_services/pdf/tas_volunteer_app.pdf

Volunteer Toronto 　www.volunteertoronto.on.ca

「自然保護団体でボランティアしました。仕事の内容は環境保護のための寄付金集めや事務です。仕事場ではフィンランド、アフリカ、中国、シンガポール、コロンビア、ロシア、カナダ東部等色々な国から来た人達と会話をし、一緒に頑張ってお互い助け合い、時には笑ったり、本当に良い体験をしました。今回の経験で１番良かったことは、何と言っても「人との出会い」。一つの場所で世界中から来た人達と仲間になれたことは一生忘れません。今回は環境保護のボランティアでしたが、今度は人を助けるボランティアをしてみたいです。」　白川直史さん

ニュージーランド

Auckland English Academy
オークランド･イングリッシュアカデミー（オークランド）

ワークショップを含む集中英語レッスンと、幼稚園を合わせたプログラム。英語研修を8週または12週行った後に、幼稚園でボランティアを4週間行なう。幼児教育の経験がない人でも可能。英語レッスンの最後の週は、ボランティアの注意点、子供への接し方などを専門教員が指導。またボランティア開始後も２回のワークショップを設け、問題解決の方法や生徒のボランティア状況を教員が指導してくれる。
> www.english.co.nz

New Zealand Language Academy（NZLA）
ニュージーランド・ランゲージアカデミー（オークランド）

フルタイムの英語クラスを月曜から木曜まで受講し、毎週金曜日に老人ホームや動物介護協会でボランティアに参加。授業で習った英語をボランティア先で使えるよう、特別指導をしてくれる。

「私は日本で介護の仕事をしていたこともあり、NZLAの介護ボランティアに参加しました。介護の仕方やお年寄りとのコミュニケーション方法、メンタル面のケアなど、「なるほど」と思う点が多く、本当に良い経験でした。お世話させてもらったお年寄りの方に、心からお礼を言われた時は、私の方が精神的に『やすらぎ』をもらいました。」（村原実咲さん）

> www.nzla.com

学校以外のボランティア受け入れ先

Volunteering Auckland www.volunteeringauckland.org.nz

海外留学エージェントが指摘するボランティア注意点

最初にやると約束した以上、必ずやり遂げてください。「想像していたイメージと違うから」「厳しいので」などの理由で辞めることはできません。
リラックスして臨むこと。うまくコミュニケーションが取れなくても落ち込まず、楽しむことが大切です。
アクシデントに備えて、海外傷害保険の加入が必要です。
経験はさほど求められませんが、全ての指示が英語なのでコミュニケーションが取れる英語力がないと辛い場合もあります。
受け入れてもらったことに感謝して臨みましょう。
ボランティア内容をはっきり教えてもらえなかった場合は、自分から「何をすべきか」聞いてください。積極的に行動してください。
服装はボランティア先の社員を参考にしてください。カジュアルな服装が許される場合でも、カジュアル過ぎると勤務評価に影響する場合もあります。
欧米の企業では「結果を残すこと」が最重要視されます。また日本では「海外では自己アピール（パフォーマンス）が必要」とも言われますが、パフォーマンスとは、「成果」を指すもので、実力以上に見せるはったりではありません。
ボランティア先で認めてもらえるかどうかは努力次第です!　先ずは、ボランティア先企業のスタッフを観察してください。正社員の仕事振りがその会社の標準です。

群馬県立女子大学が海外インターンシップ･ボランティア研究プログラムをスタート。

今年2月から、留学志望者向け英語教育を手がけるイー･エル・エス･ジャパン株式会社（本社東京）が、群馬県立女子大学に海外インターンシップ･ボランティア研究プログラムの提供を開始した。アメリカのオンキャンパス校で、英語研修とインターンシップまたはボランティア実習を行なう4週間のプログラム。群馬県立女子大学では、国際人の育成に向けて全国に例を見ない規模の奨学金制度を設け、毎年100名以上の学生が海外留学を経験している。