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大麻(マリファナ)が合法のカナダで日本人留学生が知っておくべきこと

2022年10月7日

カナダでは2018年10月17日から、大麻(マリファナ)が合法化されています。

成人は娯楽用の大麻の所持や使用が認められています。

一方で日本人がカナダで大麻を使用すると、日本の法律で処罰の対象となる場合があります。

そんな大麻(マリファナ)はなぜカナダで合法化されたのでしょうか?

マリファナが合法のカナダに日本人留学生が住む上で、知っておくべきこと/持っておくべき認識について説明していきましょう。


カナダで大麻が合法になった理由

カナダでは、医療用の大麻は2018年以前からも認められていました。

医療用の大麻は、病気の治療やそれに伴う薬の副作用の軽減などに使用されます。

娯楽用大麻の合法化は、カナダの現トルドー政権が公約として掲げていた施策の一つでした。

カナダの大麻合法化の理由は以下の通り。


1 未成年者による大麻の利用を防止すること

これまで大麻が非合法であったことから、逆にイリーガルな大麻が未成年の手に渡ってしまう問題がありました。

合法化して大麻を政府の管理下に置くことで、購入者の年齢確認を行い、未成年者の利用を防止するという狙いがあります。


2 大麻による利益から犯罪者を排除すること

娯楽用の大麻が非合法の場合、その他のドラッグのように違法に流通することになります。

大麻の違法な流通による利益は、犯罪組織の資金になってしまいます。

一方で合法化することで、大麻にかかる税金などが国や州の税収になります。


3 安全な大麻を成人が利用できるようにする

違法に流通している大麻には有害な不純物が混ざっている可能性があります。重金属、殺虫剤、カビ、切削剤、バクテリアなどが含まれている恐れも。

大麻利用者の健康と安全を保護するためにも、大麻を合法化して政府の管理下で生産される必要があるのです。


カナダではどうやって大麻が売られている?

カナダの街中には大麻を販売する専門店があり、主に以下のような製品が販売されています。

その他、大麻の成分が入った外用クリームや、入浴剤なども売られています。

そんなカナダの大麻専門店は、IDを提示し成人年齢であれば、観光客や外国人でも入店することができますし、購入も可能です。


日本人はカナダで大麻を買える?

日本人は海外においても日本の法律が適用されます。

日本の大麻取締法は、国外においても大麻を栽培、所持、譲受(購入を含む)を行うことは違法であり、処罰の対象となる規定があります。

すなわち、大麻がカナダ国内では合法だったとしても、日本人の場合は罪に問われる場合があるのです。

日本の厚生労働省では日本人の海外旅行者や海外在住者は、海外で大麻には決して手を出さないように注意喚起を行っています。

参照:在カナダ日本大使館|注意喚起 (カナダにおける大麻製品の販売について)


大麻が身体に与える影響について

カナダでは大麻が合法とはいえ、人々に大麻の使用を積極的に勧めているわけではありません。

カナダで大麻が合法になったイメージから、以下のように考えてしまう人もいるかもしれません。

「タバコやお酒と違って身体に害がない」

「その他のドラッグと違って依存性や危険性はない」

このような大麻に関する迷信が広がらないように、カナダ政府は大麻の使用による副作用や健康被害について注意喚起を行っています。


安全運転や機器操作の能力が損なわれる

大麻を使用してから車の運転や機器の操作をすると、事故や重傷、死亡につながる恐れがあります。

大麻には以下のような副作用があることが理由です。


物事を学んだり記憶することが困難に

大麻は思考力/集中力/記憶力/意思決定力を低下させるので、仕事や学校での成績に影響を与える可能性があります。


メンタルヘルスに影響を与える

大麻は多幸感をもたらす一方で、不安やパニックを引き起こす場合もあります。

主に以下のような精神病症状のトリガーとなります。


長期の喫煙により肺が傷つき呼吸が困難に

大麻の煙には、タバコの煙に含まれる有害な化学物質と同じものが多く含まれています。

大麻を頻繁に(毎日~ほぼ毎日)、長期間(数ヶ月~数年)使用することでリスクが発生します。


長期の連続使用でメンタルヘルスを損なう

大麻の成分であるTHCの含有量が高い製品を使用すると、メンタルヘルスを損なうリスクが高まります。

毎日大麻を吸っている人の1/4から1/2が中毒(依存症)になります。

大麻はこのように、健康被害のリスクが伴います。自身の健康を守るための方法は、大麻や大麻製品の使用を行わないことが一番だとしています。

参照:Cannabis and your health(Government of Canada)


カナダで大麻をすすめられたときの断り方

個人主義の人が多いカナダでは、すすめられた大麻を断ったからと言って、誰も気にする人はいません。

もしも大麻をすすめられても、「私は大丈夫、ありがとう」と答えれば大丈夫です。

しかし、友達と遊んでいて周りの人がみんな大麻を吸ったり食べていると、「自分も吸わないと雰囲気が壊れるのでは?」と考え、不本意ながらに吸ってしまったり、食用のものを食べてしまう方もいるのでは?と思います。

そんなときは、以下の断り方がおすすめです。

「大麻は身体に合わなくて、残念ながら使わないんだ」

「大麻よりもお酒のほうが好きなんだよね!」

「以前に吸って具合が悪くなったから使わないと決めたんです」

「バッドトリップをするから吸わないんですよね」


カナダの人は大麻とどうやって付き合っている?

健康被害のリスクがある大麻が合法のカナダで、人々はどのように大麻と付き合っているのでしょうか? 最も気をつけなければならない点について説明していきましょう。


大麻が未成年の手に届かないようにする

カナダでは未成年の大麻使用を防ぐため、大麻取締法を設けています。

25歳頃までは脳が発達するため、大麻の害を受ける可能性が高いとされています。10代で大麻を使用しはじめ、定期的に長期間使用すると中毒になりやすく、メンタルヘルスに害を及ぼします。

大麻を頻繁に使用する10~20代の若者は勉強が困難となり、高校や大学を中退する可能性が高いことが研究で分かっています。

参照:government of Canada 


子どもやペットの誤食を起こさない

Edible製品はグミやチョコレート、クッキーなどの見た目をしていることから、子どもの誤飲・誤飲の恐れがあります。

大麻製品は鍵のかかる引き出しや棚の中にしまい、子どもやペットが絶対に口にしないようにします。


大麻は国境外に持ち出さない

大麻や大麻製品(CBD製品も含む)をカナダ国外に持ち出すのは違法です。大麻が合法化または非犯罪化されているエリアであってもNGです。

郵送でカナダ国内外に送ったり受け取ることも違法です。カナダ国外からのオンラインで不正購入すると国境で没収される上に、逮捕や起訴の可能性も。

参照:Healthy Canadians YouTube

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カナダで合法の大麻事情について、カナダ政府が発信する情報をもとに説明しました。

これからカナダに留学する!カナダに留学中!という方は、カナダで合法の大麻に関して、迷信に惑わされず正しい知識を身に付けておいてくださいね。


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