12月に入り、バンクーバーもクリスマスシーズンになりました。
12月後半になりますと、12月24日はクリスマスイブ、12月25日クリスマス、12月26日ボクシングデー、そして1月1日ニューイヤーデーと、祝日が集中しています。この時期をカナダでは、『Holidays Season(ホリデーズ・シーズン)』と呼ばれ、特別な一週間です。
さて、この中に日本ではなじみがない『ボクシングデー』という祝日があります。
これの『ボクシングデー』が、カナダでは人々を熱くさせるイベントが行われます。
『ブラックフライデー』並の大特売がカナダ全国的に行われる日なのです。
ですが、今年は新型コロナウイルスの蔓延がまだ続いており、ワクチンが開発したとは言え、まだすべての人に行き渡っていません。
すでに第3波は到来といわれ、カナダ国内の多くの街では、外出制限、集会制限がでております。トロントは、完全ロックダウン。
ですので、年一番のバーゲンセールの日とはいえ、多くの店がオンラインで注文を推奨しており、入店制限をしております。
オンラインで注文して、配達してもらうか、もしくは店頭にピックアップする(カーブサイドピックアップと言う)かです。
ここでは、そのボクシングデーについて、去年の記事を参考にして、紹介します。
目次
英語のスペルでは、『Boxing Day』となり、スポーツの『ボクシング(Boxing)』と同じスペルとなりますが、全くこのスポーツとは関係ありません。
キリスト教の由来の祝日で、12月25日の翌日を12月26日となります。イギリスを始めとして、カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・ケニア・南アフリカ共和国・香港・トリニダード・トバゴ・ナミビア・ベリーズなどのコモンウェルス(the Commonwealth、イギリスを宗主国とする国々)で見かけます。
お隣にアメリカにはありません。ほんとこのコモンウェルスの国々のみの特有の祝日なんです。
ボクシングデーが祝日なのは、間違いないのですが、州によって祝日の種類が違います。
BC州は、ボクシングデーは、法律で定めた祝日ではないため、正確に言うと『休み』ではありません。ただ、習慣的にクリスマスの翌日はボクシングデーとして休んでいるだけです。
他の州と準州は法律で定めていませんが、みんな習慣的に休んでいる日です。ここバンクーバーがあるBC州は基本休日じゃありません。
今年は土曜日ですので、必然的にお休みです。
『Boxing Day』の『Boxing』は、『箱(Box)』から由来されていることは間違いなく、その起源には諸説あります。そのうち有名なのが、下記の2つです。
大土地所有者、貴族などに使える使用人たちは、クリスマスの日も従事しないといけなかったのですが、その代わりに翌日の12月26日がおやすみとなり、家族と共に過ごすことを許されました。その時にギフトとボーナスが入ったた箱(Box)を主人からいただいていました。
おそらく17世紀にはすでに見られていました。
その昔、教会が貧しい人たちのために寄付を募ったクリスマスプレゼントの箱(box)を開ける日が、クリスマスの翌日でした。
大体、この二つがボクシングデーの歴史の起源です。
アメリカで定着されていないことから、アメリカが独立して以後の19世紀から、貴族制度があるイギリスを中心としてその他の植民地へと、ボクシングデーが広まったのではないかと推測されます。
これも定かではないです。いつから、イギリスをはじめとして、ボクシングデーが特売となったのか、わかりません。
すでに19世紀頃のイラストでは、街の中で商用取引で賑わっている光景が描かれているのがあります。
クリスマスに残った商品を売りさばく意味合いが多かったのかもしれませんが、もともと貧しい人、使用人などに分け与える日という習慣も相まって、この日は特売日をするのが広まったのと推測されます。
これは、2010年のバンクーバーロブソンストリートでのボクシングデーの光景です。
こんなに人で賑わいます。
この写真は、カナダで『ブラックフライデー』が定着する前ごろなので、今は賑わいがゆるやかになっています。そういっても、毎年、このボクシングでカナダのあちらこちらのショッピング街、モールは買い物客で賑わいます。
有名ブランドショップ、販売店は入場制限をしており、混雑しないように店の入り口で待たせます。店内が混雑しないようにです。ある程度客がはけたら、その分だけ新たなお客様を入れます。
ですので、昼過ぎ頃まではどのお店に行っても並ばされるという状況が続きますので、午前中は、実際に商品を見て回る時間がそんなにとれないでしょう。
また、クリスマス休日の一つなので、営業時間は通常より短いのですが、ボクシングデーは朝早くオープンするのも特長です。
朝5時、6時頃から開いている店も少なくありません。
クリスマスの真夜中から並ぶ人も見かけたりします。
また、普通の日より早く閉まるのも傾向です。大体午後4時(16時)〜午後6時(18時)にかけて、どんどん閉まっていきます。
この日のショッピングの予定は、暗くなる前にすませることを念においた方がよいでしょう。
ボクシングデーに購入商品をなにかの理由で返品・交換したい場合は、その日に処理ができない販売店が多いので、慎重に商品を選んでくださいね。
ボクシングデーが終わっても、年明けまでつづけラレテイルセールを『ボクシングウィーク(Boxing Week)』と呼ばれています。
2012年ごろ、カナダのどこかの販売店がボクシングデーがおわっても『Boxing Week』と称して、セールを年明けまでつづけたことにより、一気に『ボクシングデー』がある地域に広まりました。
バンクーバーとその周辺都市で、ブラックフライデーを行うショップを以下のようにリストしてみました。
上のリストは、ブラックフライデーのコピーですが、基本的にブラックフライデーを行ったショップ、モールは、ボクシングデーセールを行います。
ただ、ボクシングデーで購入層をわけてしまった感がありますので、各販売店がどこまで力を入れるのか不明です。
資本力がある販売店はブラックフライデーに負けずにセールを行う予想がされます。
アメリカ色が強いショップは、ボクシングデーの割引率を弱くするかもしれません。
これが、すべてではありませんので、他にも出て来ると思います。
ブラックフライデー特集でも述べたとおりですが、ハイエンド製品を多く持つブランド直営店は、特売をしないところが多いです。ボクシングデーは開いていても、割引はされていない感じです。
また、メーカー直営店は、そういった他の小売業と合わせて、特売商戦をしないことが多いです。店を開いていても、割引がなかったりします。
今では、『ボクシングデー』はショッピングイベントとの印象が強いですが、実はそれ以外なイベントが伝統的にあります。
おもに、イギリスが中心ですが、スポーツの重要な試合が開催される日として有名です。
先に述べたとおり、使用人たちが休めるのはボクシングデーなため、この日にみんなでスポーツをする習慣も合ったそうです。フットボール(サッカー)は、特に人気のスポーツだったため、この日はサッカーの試合が行われることも多いそうです。(主にイギリス国内がメインとなります。)
ただ、カナダもその影響を受けているのか、アイスホッケーのジュニアリーグもこの日から開催だそうです。
キリスト教的には、12月26日は聖ステファノの日(St. Stephen’s DayまたはFeast of Saint Stephen)と定められており。イエス・キリストが神の子であると述べ伝えたために、ユダヤ教の教義に反するとして同じユダヤ人によって石打の刑に処された殉教者ステファノを偲ぶ日です。彼は、イエス・キリストが磔になった後で初めて殉教者といわれておりますので、キリスト教義的には重要な日の一つと設けております。宗派によっては、12月26日だったり、12月27日だったり、1月9日 します。
聖ステファノの日としては、カナダ国内はそんなにメジャーではなく、アイルランド、ドイツ、北欧、東欧で内では重要な日となっております。カナダは、移民の国で多文化主義を貫いておりますので、聖ステファノの日と祝っている人もすくならずおります。そんな日であることも記憶に留めて置いてもよいのではないかと思います。
ボクシングデーは、日本の初売りと並ぶ、カナダでは伝統的な特売日です。
ブラックフライデーは、ボクシングデーを超えたと言う報道がありますが、販売店も負けずに工夫を凝らして、お客様をボクシングデーでもショッピングさせようとしています。
意外とウィンタースポーツ用品を買いそろえる方が多いです。
みなさん、無駄使いをしないようにしてくださいね。
クリスマスについてはこちらを御覧ください。
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