私は、カナダのNew Westminster Secondary Schoolに通う、16歳。
Grade10の伊東香奈です。 私がカナダに来てから、一年が過ぎました。初めは、何を言っているのか自分でもわからず、思いつくままに英語を話し、そして困惑するとだまってしまう事がよくありました。その頃の私にとって、日本から持ってきていた電子辞書が大の親友でした。私が言葉を探している間、私のホストファミリーは、「時間がかかっても良いよ」と声をかけてくれながら、私の英語力向上をサポートしてくれました。sとth、bとv、そしてrとlの発音などは、日本人の多くが悩む問題だと思います。私のこれらの発音を間違った時、その度に、面倒がらずに教えてくれ、直してくれました。今でも時々間違った発音をすると、私に気づかせてくれます。今のホストファミリーに出会えたからこそ、学校にいる色々な友達と会話が出来る私がいるのです。学校の先生と話していても、簡単な単語より難しい単語を使い、その意味を理解しているか確認してくれ、そしてその意味を教えてくれます。辞書に載っていない単語も増え始め苦戦することもありますが、その様な時には、先生がニュアンスや例題を使いながら教えてくれます。

学校では、ESLのクラスやESL生のための授業もあります。カナディアンと一緒に学ぶ授業など、難しくて分からない時も、自分から積極的に質問していけば、とても親切に解説してくれます。私は、サイエンスのクラスで色々な新しい単語を学びました。しかし、それは辞書が教えてくれたものではなく、周りにいてくれたクラスメートが教えてくれたものです。自分から率先して話しかけてみること、そしてアウトゴーイングになることで、クラスメート、そして同じクラスをもっていないたくさんの生徒とも友達になることができました。今では、残念ながら、私の「大親友」であった電子辞書は「友達」に格下げになりました。でも、私はこれからも色々な授業の中で英語の勉強をし、電子辞書を必要としない生徒になりたいと思います。

カナダにはたくさんの人種がいます。いろんな国の文化・食文化がカナダという場所に集まり、そしてその中にお気に入りがあります。多くの私の友達はお寿司が好きです。「刺身はたべられないけど、カリフォルニアロールは好き」という友達がいます。日本にいたら、それはとてもおかしいことかもしれません。でも、色々な国の人達が日本に興味を持ってくれていることを、私はとても嬉しく思います。私の友達はよく、「こんにちは。」「す〜し♪」「さよなら」など、色々なことを日本語で話しかけてきてくれ、「こんな事も日本語で知っているのか」と驚かせてくれます。そして、私も、韓国語、中国語、スペイン語など少しだけですが、教えてもらい、話せるようになりました。この楽しさはカナダにいるからこそできる１つの経験なのです。

私は将来、日本語と英語のバイリンガルを必要としてくれる仕事につきたいと思っています。英語がわからない日本人、日本語のわからないイングリッシュスピーカー。互いの言葉を、流暢な日本語と流暢な英語で、私がうまくつなげてあげられるバイリンガルを目指して、残りの２年間のNew Westminster Secondary Schoolでの生活を楽しみ、そして学業の方も頑張りたいと思います。