ユーコン川下りのはじまり
ひっそりと残るゴールドラッシュ時代の家。
ユーコン川・フータンリカ集落にて。 |
もともと、さしたる動機もなく漠然と世界中を旅して回りたいという願望があるのみであったが、ふとしたことで学生生活最後の夏休みのときにネットで格安のAirチケットを見つけたときから僕のユーコンの旅が始まった。
なんと福岡〜アンカレッジ間(往復)チケット、1年オープンで¥64,000!
ユーコン川を石油パイプラインがあるところまで下り、そこから自転車(MTB)に乗り換えてデナリ国立公園まで行く。そしてデナリでトレッキン。というプランを作るまでさほど時間はかからなかった。
資金集めでバイトの日々となり、旅の出発前夜はいつもながら徹夜作業の準備に追われてしまう。
やっとのことでバックパックのパッキングが終わり、チャイナ・エアラインに飛び乗り台湾経由でアラスカのアンカレッジに到着するまであっという間だったが、多少のアクシデントはあった。サイクリングの予定でMTBを輪行させるつもりでいたが、なんと出発3時間前に、リアの変速機接続部分が折れてしまった。どうやら金属疲労でフレームと変速機の接地のところが折れているようで、カナダ〜アラスカをMTBで旅することはあきらめざるを得なかった。
素敵な旅でありますようにと祈りながら、これからのBIGトリップに備えて機内食のおかわりでお腹を満たす。
- 7/15 アンカレッジ(アラスカ)到着。
アンカレッジの空港で出迎えてくれた白熊の剥製に挨拶してユースホステルまで移動の途中で、ホワイトホース(カナダ)行きバスのチケットを確保。
- 7/16 ホワイトホース(カナダ)到着。
アンカレッジ〜ホワイトホース間の移動手段にバスを選んだのでアラスカディレクト・バスのチケットを取得するために予約を行い、当日先払いで165$を支払う。 ホワイトホースに到着したのは夜になってしまい、宿泊先は探さずに公園でゲリラキャンプし旅の疲れを取ることにした。
翌朝、テントにジョジョ〜ジョ〜という水が掛かる音で目が覚めて、なんだろう?と、思い、テントから出てみるとテント脇の地面にスプリンクラーが設置してあり、公園内の芝生に散水するはずが僕のテントに飛散していた。
前途多難!
- 7/17〜7/19 急遽トレッキングの準備を先に行う。
予定変更してチルクート・トレッキング(徒歩)をやってからホワイトホースからユーコン川をカヌーで川下りすることにした。徒歩でのチルクート・トレッキングを終えてから再度、ホワイトホースに戻りユーコン川くだりの準備を行う予定。
ホワイトホースからスキャグウェイへ
ゴールドラッシュ時代の砂金を探す 道具が、今は赤くサビついて残る。 フータンリカにて。 |
ユーコン川を下る準備をしていたある日、宿泊先のB&B(ベッド&ブレックファースト)で、カナダ人からおもしろい情報をもらった。 スキャグウェイという街からベネットというとこまで、全33マイル(53.1km)行程のチルクート・パス(峠)を抜けるアラスカからカナダへのトレッキングルートがあるという。途中にアラスカからカナダへと国境をまたぐ原生林地帯がある魅力的なトレッキングコースは僕をすぐさま虜にした。 そのルート最終地点から、アラスカ鉄道の「ホワイト・パス」にのってスキャグウェイのまちに戻ればいい。川旅の準備のめんどうさで正直憂鬱になっていた僕にはもってこいの企画だった。早々、ユーコンの準備をほっぽりだしてスキャグウェイに向かう。
杉田えいすけ さん
福岡出身。九州産業大学で写真を専攻。自転車、登山、ロック・クライミング、カヤックが大好き。現在、税理士の資格取得に力を注ぐ福岡の自転車メッセンジャー。“九州のへそ”人吉で税理士事務所の設立とマイ・ログハウスづくりを夢見る。
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