これが二つに分かれている中国の鍋 |
夏のバンクーバーと言えばバーベーキューが定番。では、冬は? 我が家ではもっぱらなべを楽しんでいる。もちろん日本式のなべ。
海外でなべと言うとちょっと意外かもしれないが、中国系移民が多いバンクーバーでは食材に関してはまず問題がない。あとは道具類だが、これも案外簡単に手に入る。種類も豊富で、日本式なべに欠かせない土鍋はもちろん、すき焼き鍋もある。内側に仕切りがあってひとつの鍋で2種類の味に分けられる中国スタイルのものまで手に入る。それと卓上コンロ、これも鍋と同様、容易に買えるのだ。
とにかく豪快になんでも入れるのが中国式 |
さて、今回集まったメンバーは全員がなべ慣れしているアジア系メンバー。
とは言っても中国スタイルのなべ料理は、日本人からするとちょっと覚悟がいる。
日本と違ってテーブルが高めなので、
立って食べることが多い |
白菜やお豆腐といった食材は同じだが、時々「これは何?」というものに出くわすからだ。今回あったのは、私の苦手なレバー。それと、アクを取ることをしない。だから中に何があるのかが分かりづらい。基本的に食べられる食材ならなんでも入れちゃうのが中国風なべ。今回この豪快ななべ料理を初体験した私の友人も最初は恐る恐るだったが、時間が経つにつれて会話も弾み、おはしを運ぶ回数が増えていった。 なべの良いところのひとつは、初対面同士でもなべをつつきあってるうちに親しくなれることだろう。
やっぱりウチ鍋が一番? |
しかし、この同じ鍋をつつくという行為は、白人の人たちやヨーロッパ系の人たちにはあまり受け入れられていないようだ。 「HOT POT」の名で鍋料理を出すレストランもいくつかあるが、私の記憶にはアジア系以外のお客さんを見たためしがない。でも、おすしだって最初は生魚を手で握るというスタイルに嫌悪を感じられていたのが、今やバンクーバーのいたる所にSUSHIレストランが出来るほど受け入れられている。手間がかからず簡単にでき、そのうえ野菜もたっぷり食べられてヘルシーだって分かれば、北米で市民権を得た「SUSHI」に次いで「NABE」ブームが起こる日もそう遠くないかな?