ゆっくり下って、魚生活
テスリン川をカヌーで漕ぎ始めてからというもの、1日20数㎞のペースで進む。
カヤック経験者だとかなり遅いと感じるペースのようだが、カヌーの経験も少なくこのユーコン川での風景や出来事を体感しながら進む僕にはこれくらいのスピードでちょうどよかった。
この始めての景色をしっかりと目に焼き付けておきたかったので、後戻りして観ることができないこの自然をゆっくりと眺めながらカヌーを進める。
強風に見舞われたり、雨が降れば岸に着けて本を読んだり、魚釣りを楽しんだりしながら、またカヌーをこぎはじめることを繰り返す。でも、いつもそうとは限らない。
お気に入り玄米チャーハン |
ユーコン川カヌー旅を初めて5日も過ぎた頃(100キロ以降の地点)から、次第に流速が増してきたのでバランンスをうまく取りながらパドリングを繰り返し、
夕食の食料調達のために魚が釣れそうなポイントを見つけながら、
そのポイントにうまく着岸するためにはカヌーを早いタイミングで川岸へと勢いをつけて漕がなければならない。
おかずの要、グレイリング! |
この漕艇作業はけっこう骨の折れる運動で、慣れるまで体全体がきしみをあげて筋肉疲労に見舞われる。
川の流れと伏流とに分かれるところを「エディー」といい、このポイントに魚がいることが多く手ごろなルアー(疑似餌)を投げ込めば、
かなり高い確率で魚がつれた。
テスリンやユ-コン上流では魚釣りに関して言えば、素人の僕にも簡単に釣れる。
まるごと焼き |
カナダ、アラスカにまたがるユーコン川には魚釣りには困らないくらい多くのポイントがあちらこちらにある。
このあたり一帯で主に釣れるのはグレイリングという魚で、鮎をデカくしたような魚体をしていて癖のない淡白な味だ。 この魚と玄米がユーコン川でのキャンプ生活に必要な
米と魚ならやっぱり基本醤油で・・・ |
最低限の食料は満たしてくれた。
杉田えいすけ さん
福岡出身。九州産業大学で写真を専攻。自転車、登山、ロック・クライミング、カヤックが大好き。現在、税理士の資格取得に力を注ぐ福岡の自転車メッセンジャー。“九州のへそ”人吉で税理士事務所の設立とマイ・ログハウスづくりを夢見る。
www.e-adventurous.com