カナディアンライフ

カナディアンライフ働く母さん、カナダ子育て奮戦記 その17  By Yasuko Garlick(ガーリック康子)

ペット


ペット

    うちにペットが増えた。ヘビが3匹。増えたと言っても、子供たちが捕まえてきたのが、必然的にペットになってしまったと言うほうが正しい。

    夏休みの終わりに1週間程、フェリーまでの送り迎え以外、子供たちだけでバンクーバー島の祖父母の家に遊びに行った。そのうちの数日を、祖父母の知り合いが住むレディースミスで、キャビンに泊まった。そのキャビンは、エーカレッジと呼ぶ広い敷地内に、家とは別に建てられている。小さな牧場もある、そこの原っぱで見つけ、こっそり連れて(?)帰って来てしまった。ガーター・ヘビという種類のヘビだ。

ペット    子供たちは、外からいろいろな物を持って帰ってくる。それが石ころだったりどんぐりだったり、小さな生き物だったりする。今回はヘビだった。ヘビなどの爬虫類や両生類は、一般的に嫌われている生き物のひとつだと思う。もし子供がヘビを連れて帰って来たら、普通その反応は、「キャアーッ。気持ち悪いから、早く捨ててきなさい!」だと思う。幸か不幸か、その反応は家では期待できない。この際だから白状してしまおう。実は、私は爬虫類や両生類が好きだ。ヘビを見ると触りたくなる。小さなアマガエルは可愛いくて仕方ない。子供の頃、一番飼いたい動物はカメレオンだった。

    さて、家には、上の子が10歳になった時に飼い始めたカメがいる。アメリカン・レッド・イヤーという種類で、近所のペット屋さんで購入した。最初は、トゥーニーをひと回り大きくした位しかなかったのに、2年後の今では、その甲羅が15センチはある。カメは、飼われているスペースの大きさに合わせて成長するらしいから、水槽を大きくしなければ、それほど大きくならないそうだ。今のところ、これ以上大きい水槽を置くスペースはないので、家のカメは、暫くこの大きさでいてくれることを期待している。

ペット    さて、先週下の子が10歳になった。1年以上前から何をペットにしようか考えていた。最初は、上の子に唆されて、自分もカメを飼ってつがいにし、子供を増やし、お小遣い稼ぎをするつもりだったらしい。けれどそのうち、やっぱり小鳥が欲しいと言い出した。日本で遊びにいった友だちの家に文鳥がいて、手に乗せたり、えさをやらせてもらって、決心が固まった。鳥籠も安く手に入れた。ペット屋も決めたし、飼いたい種類も決めた。子供たちのおもちゃになっては可哀想なので、実際にペット屋に行くのは、誕生会のスリープオーバー(お泊まり会)が終わってからということになっていた。誕生会も終わったので、後は、小鳥を選びに行くだけだ。

子供たちとは、暫く前、ペットについて約束をした。もうお分かりかと思うが、10歳になったら、ペットを飼ってもいいという約束である。こちらの勝手でペットにするのだ。しっかり責任を持って命を預ってほしい。いきなり大きな生き物では大変なので、小さい生き物なら飼ってもいいということにした。心当たりがある方もいるかもしれないが、子供が欲しがった犬を飼い始めたはいいが、結局は、犬の世話、特に散歩は、お母さんやお父さんの役目になってしまった、という話もきく。そんなことになっても、こちらが困る。私にアレルギーがあるので、毛や羽の生えていない動物のほうがいいのだが、これは様子をみていくしかない。

ペット    ふたりには、将来家を出たら、いろいろ飼いたい動物がいる。犬に至っては、その種類まで決まっている。猫もたくさん飼いたい。アパートを借りる場合、ペットがダメなところが多いのは全く勘定に入っていない。そう言ったら、自分で家を買って飼うと言う。バンクーバー島かアルバータ郊外の、牧場のある家だという。馬や牛、鶏も飼って、畑も作って、自給自足的な生活をするそうだ。かなりエコな夢である。しかし、家を買うお金は、一体どこから降ってくるんだろう?

Yasuko GarlickYasuko Garlick(ガーリック康子)

おもに翻訳、通訳、チューターを生業とする2児の母。夫はカナダ人。
数カ国に滞在後、カナダ在住6年目。
最近、カレッジに通い始め、次の目標に向けて勉強中。



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