カルガリーから車で南に約2時間の距離にあるフォート・マクラウドは、アルバータ州唯一の州認定“ヒストリックエリア”で、西部開拓時の建築や、当時の生活をしのぶ名称地が多く残っている。
もっとも有名なスポットは、ヘッド・スマッシュト・イン・バッファロー・ジャンプと呼ばれる世界遺産に登録されている文化史跡で、先住民の平原インディアンがバッファローを追い詰めて落とし込んだ場所だ。この種の場所は北米にもいくつかあるが、この地区のものは最も古く規模も大きい。当時のインディアンにとってバッファローは大変貴重な動物で、毛皮は衣服や住居のティーピーテントに使い、肉は食用に(ときには乾燥させてペミカンと呼ばれる保存食として)使われていた。遺跡としては、ただ断がいが残るだけのものだが、隣接するセンターで当時の歴史や生活の様子を再現している。
また、カナダのシンボルともなっている王立騎馬警官(Royal Canadian Mountain Police)が行う騎馬パレードは有名だが、フォート・マクラウドではカナダでももっとも早く1976年に行われた。このパレードが7月1日から9月初旬まで毎日行われている。
フォート・マクラウドの町には当時の建物が多く保存されているが、中でも有名なのが1912年に建てられ、西部カナダ最古のシアターとして知られている「ザ・エンプレスシアター」だ。7月~8月にかけてサマープログラムが上演され、年間を通じてミュージカルが上演されている。
フォォートマクラウドは、カナダ西部開拓史を実感して、遠く過ぎ去った日々に思いをはせたい人におすすめのスポットだ。
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