カナディアンライフ
カナディアンライフアイウエオな毎日 その32 By Michelle Igarashi

めあう心は武器より世をかえる」


認めあう心は武器より世をかえる どうして人は戦うのでしょ うか。小さなことから大きな戦争まで、いつでもどこでも人は争います。ある意味、争う気持ちはいろいろな発明や工夫を高め、新しい物を生み出し、生活を向上させ、人の命を助けます。
でも、欲が先に出てくる人は自己中心的になって、自分にとって都合の良いことばかりをすすめてゆこうとします。人よりも良い物がほしい、土地や財産がほしい、お金がほしい、物質的に恵まれた暮らしがしたい、権力がほしい(人を従えたい)、こういう気持ちが他者を軽んじて、自分のために平気で人を傷つけ、あらゆる物を奪い、時に命も奪います。小さな犯罪も、大きな戦争という犯罪も、みな根底には。この自己中 心的な考え、自分だけが良い物を持ち、良い暮らしをしたい、というある意味単純で、ある意味とても残酷な気持ちがあるのだとおもいます。

認めあう心は武器より世をかえるでは、心から愛する人ができたらどうでしょうか。家族がいたらどうでしょうか?愛する人、愛する家族を守りたい、育てたい、という気持ちがきっとあるとおもいます。その気持ちは、自分ではなく他者を認め、思いやる気持ち。たとえ家族であっても、子 供であっても、自分とは違う他者としてまず認める。そうして相手の考えや気持ち、立場を思いやる、そうして自分の言葉や行動を考えることができたら、争いや失敗は少なくなると思います。それが、他の人、他の国にできるなら戦争も怒らない、そんな気がしてなりません。私も母親なので、時々子供のことで心をいためます。親というものは子供がいくつになっても、やはり子供は子供、気になって、心配して、守ってやりたい、助けてやりたい、と常に思ってしまうものですね。

認めあう心は武器より世をかえる 自分がその立場になって、 自分の親への感謝の気持が強くなります。子供の立場は、いつまでもかまってほしくないし、いろいろ口出してほしくない、好きなようにやらせてほしいわけで、両者噛み合いません。どちらの立場もわかるけど、やはり親になってしまうと親の立場に立ちがちです。 そのため、よくぶつかってしまったりして、自分で落ち込んだりしてしまいます。私が子供のことを思うのは、ある意味自己中心的な 愛と行動なのだと思います。本当に難しいことですね。でも、人生の後半に入ってきた私にとっては、やはり残った時間がわかりませんから、できるだけ今のうちに子供たちにいろいろな事を伝えてゆきたいと思っています。それが子供たちの中に残るかどうかはわかりませんが、子供たちのこれからの人生がすこしでも幸せであってくれるようにと、私の学んできたことを伝えてゆきたいと思いま す。家族を思いやれずに他者は思いやれません。せいいっぱい努力して、自分の周りくらいまでは思いやりの気持ちを持って接したい。その大切さを子供たちに伝えたいし、子供たちもそれを伝えていってくれたら…。
子供たちの子供たち、またその後の時代ずっと平和な世界であって欲しいと心から願います。そのためにも、大人たちはがんばらなければいけませんね。他者を思いやれる心を持った人がどんどん増えて、国のリーダーになってほしいですし、思いやりのある国づくりをして欲しいと願っています。皆それぞれの愛する人達の小さな世界が守られるように…。



Michelle IgarashiMichelle Igarashi
カナダ在住の日系人の皆様のための医療アドバイス、妊娠、出産のサポート、産後のケア、母乳マッサージ、授乳指導、ベビー検診、育児指導、離乳食指導、応急処置クラスなどを随時開催しております。

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