外国で暮らしてみたい…。
旅行じゃなくて、ツアーじゃなくて、生活がしたい そこから、私のワーキングホリデーは始まっていた。
まず、東京中野のワーキングホリデー協会に足を運び、会員登録をする。
広島に住んでいたが、インターネット情報からでは得られないカナダから届けられた現地新聞や体験記のファイルを読み、自分の中でワーホリのイメージをより明確にしていった。それから、赤坂のカナダ大使館図書館へも行き、カナダ観光局が発行している観光雑誌やビデオを見たりもした。
膨らむカナダへの想いを、カナダに行ってからの「やりたいことリスト」として書き、もっと正確に言うと「1年後になっていたい私リスト」を作った。いわゆる、ワーホリの「目的」リストだけれど、堅苦しいものではなく、小さいところでは「メープルシロップを食べる」とか「ウィスラーで思いっきりスノーボードをする」とか、「ヨガを始めて綺麗になる!!」、「TOEIC800点の私になる」など、思いつくことをどんどん箇条書きにしていった。これが意外に重宝し、時々見返しては自分の方向性を自分に再確認できた。もちろん、途中で付け加えたものもあるし、逆に削除することもあった。
「綺麗な発音で、文章を組み立てて会話をしたい」という思いを胸にESLに通う。
入学時と3ヶ月たっての英語力の変化を具体的に比較すると、発音は、間違いなく日本にいた頃よりも口の動かし方が分かるようになった。
また、外国人に対する壁が低くなり、外国人に慣れたことが大きい。
日本では、会話の中での多少の文法の間違いは許せる感があったけれど、授業ではその都度指摘を受けるので、意識が変わったと思う。学校が終わって、日本から家族が来てバンクーバーを案内した時には、前ほど英語で苦労しなくなったなと感じた。
これからESLの学校を探そうとしている人へ私なりのアドバイスをするなら、真剣に英語をやろうって思っているとしても、厳しいことをウリにしている学校が向いてるとは、一概には言えないということ。
厳しい学校→早く英語が上達する→途端に外国に馴染む自分が出来上がる…。
こんなイメージを実は、私は持っていたけど、それよりも、外国人に対する壁を緩和する手助けをしてくれる環境の学校が、上達への早道のような気がする。
問題は英語力だけではなく、話しかける度胸と、どれだけ話しかけられやすい雰囲気を出すか…である。
緊張してガチガチだと、誰でも警戒してしまうでしょ(笑)。1年間暮らして感じたことである。
まさに出会ってしまった…!!
「人間の体って、こんなにオイルを欲しているんだ…」。
アビヤンガマッサージをすると皮膚がぐんぐんオイルを吸い込んでいくのが分かる。「オイルは太る。からだに良くないもの」と思っていたが、アーユルヴェーダコースは目からウロコの実体験だった。
アドバンスセラピストコースでは、イベントやボランティアに参加する機会があり、地元の人との素敵な出会いもあった。
このコースの実習で一番覚えていることは、車椅子の女性にマッサージをしてあげられたこと。これはかなり自分へのチャレンジで正直、不安だった。怪我をしないように車椅子からベッドに移動したり、どの程度の圧でマッサージしたら気持ち良く感じてもらえるだろうかと…。
終わって帰るときに彼女が、“My feet and legs are singing”と言ってとても喜んでくれた。
きっとこれからも、私のアーユルヴェーダの勉強は続く…カナダで「自分探し」のきっかけを見つけた気がしている。ちなみに、「1年後になっていたい私」リストは、ほぼ叶った。