特集−一面記事
  ビジネスESL    


ビジネス英会話の需要に伴い、カナダの語学学校の多くがビジネス英語コースを行っている。このビジネスESLだが、言葉を覚えるだけでなく、欧米社会の人間関係や、ビジネスに対する考え方を習う意味でもメリットが大きい。実は、これが国際社会で通用する会話力を身につけるうえで、ひじょうに重要なポイントなのだ!

旅行先で通じる英語力があっても、欧米の企業で働いたり、欧米人とのビジネスをスムーズに行うための英語力があるとは限らない。前者の場合は、多少問題があっても"なんとかなる"が、職場ではそうはいかないのだ。
欧米の職場では、自分の意見や意思を明確に伝えることが要求される。曖昧(あいまい)な表現で会話を処理したり、自分の意見を述べない場合、その人に対する評価は低くなり、出世できないどころか日々の作業を行う能力さえ疑われてしまう。
さらに、キャリア競争に勝ち抜くためには、ディベート(討論)力も必要になる。優れたアイデア、意見、情報などをもっていても、相手を説得できないのでは意味がないからだ。カナダでは、こうした能力を養うための教育を高校から行っているため、高校を卒業した人であれば一様に、職場で相手とうまくコミュニケートするだけの能力をもっている。

英語を日本語と比較した場合、英語はビジネス言語としてたいへん適している。ビジネスでは目的を達することが第一優先事項であるため、物事をテキパキと処理していかなければならない。英語は、YESかNOかが明確に伝わる言語だ。逆に言えば、YESかNOかをはっきり言わなければ相手は納得しない。論理的に話し、自分の意思を明確に説明して相手とコミュニケートする。これが英語の文化なのだ。
一方、日本語では曖昧な表現が多く、相手の真意がわからないことが多い。これは、人間関係を考慮した言葉の使い方が重視される日本の文化そのものに原因があるのだろう。例えば、上司や顧客などとの会話はとかく受身になりがちで、「NO」とはっきり言うことがためらわれる。また、相手が理解してくれことを期待して説明不足になる場合もあるだろう。この点、日本人にとって英語社会でビジネスを行うことは、言葉と文化の二重ハンディをもっているとも言えるだろう。英語力を向上させるだけでなく、文化の差を認識して乗り越えることが、国際社会で成功するための第一歩なのだ。

ビジネスESLコースには、英語を基礎から習得するコースから、一般的なビジネス準備プログラム、専門分野に的を絞ったコースなどがあるが、段階を追って、ディベート、プレゼンテーション、企業実習などの機会を含むコースをとることが望ましい。インターンシップがあるコースは特にお勧めである。このように、語学研修の枠を超えて英語社会の素顔を体験できるのが、ビジネスESLの醍醐味だ。

社会人・経営者向けの実践ビジネスコース
Bodwell Language School
www.bodwell.edu

一般英語コースから、インターネットやツーリズム関連コースなど、幅広いプログラムをもつボッドウェル・カレッジ(BC州バンクーバー)では、すでに職場経験をもつ人を対象に、イングリッシュ・フォー・マネージメント・プロフェッショナル・プログラムと、イングリッシュ・フォー・マーケティング・プロフェッショナル・プログラムを行っている。
どちらも2ヶ月のプログラムで、受講資格はTOEFL510以上。企業人や経営者向けのプログラムで、語学プログラムというよりは、専門学校のビジネスコースに近い内容を備えている。TOEFL540の人は、同プログラムと併せてインターンシップ・プログラムを取ることも可能。インターンシップは最高で3ヶ月まで行える。

大学生・社会人のためのビジネスプログラム
Canadian Business English Institute(BBEI)
www.cbei.com

カナディアン・ビジネスイングリッシュ・インスティシュート(BC州バンクーバー)では、イングリッシュ・フォー・ワーク&ビジネスプログラム(EWB)と、ビジネスイングリッシュ・プラクティカム・プログラム(BEP)を行っている。
EWPプログラムは、19歳以上の中級者が対象で、オーラルスキル、ライティングスキル、ビジネスコンセプトの3クラスを毎日受講する。
BEPプログラムは、BBEIの英語プログラムを受講した20歳以上の上級者で、すでに就業経験がある人を対象としており、カナダ企業で実習生として実際に働く(無給)。実習先は貿易会社、会計会社、保険会社、銀行、広告エージェントなど。


8週間集中ビジネス英語コース
Canadian College of English
www.ccetoronto.com

カナディアン・カレッジ・オブ・イングリッシュ(オンタリオ州トロント)では、TOEFL 530以上の人を対象に、8週間のビジネスイングリッシュ・プログラムを行っている。職場で必要になるコミュニケーション力と、ビジネスに関する総合知識を習得するプログラムで、コミュニケーション分野では、メモの取り方、プレゼンテーション、レポート作成、面接スキルなどを習得。総合知識分野では、新聞、ビジネス関連の雑誌、ビジネス関連のニュースなどを教材として、実際の北米のビジネスを考証しながら、マーケティング、貿易、バンキングなどについて学ぶ。

4週間から参加可能なコース
Canadian English Centre
www.canadian-englishcenter.com

カナディアン・イングリッシュセンター(BC州バンクーバー)では、4週間からインターナショナル・ビジネス・イングリッシュプログラムを受講できる。リスニング、コミュニケーション、ライティング、リーディングなど、基礎的な英語力を向上するとともに、マーケティング、金融、株式、企業経営などの分野にも触れ、インターネットを使ったリサーチ、プレゼンテーションの準備、職場見学なども行う。プログラム修了者にはサーティフィケートが発行される。

3ヶ月集中ビジネス英語コース
Four Corners Language Institute
www.fcli.bc.ca

親しみやすい雰囲気と小人数クラスで知られるフォーコーナーズ・ランゲージ・スクール(BC州ビクトリア)では、3ヶ月のビジネス・イングリッシュ・サーティフィケートプログラムを行っている。自信をもって職場で英語を話すことを目的として、ビジネス用語や慣用句をマスターし、ライティング・スキルと実践的なコミュニケーション・スキルを向上することに焦点を当てている。入学資格は規定されていないが、審査にパスしなければならない。

ボランティアがあるビジネス英語コース
Cornerstone Academic College
www.cacenglish.com

コーナーストーン・アカデミック・カレッジ(オンタリオ州トロント)は、グローバルなビジネス環境を把握する、3ヵ月のエグゼクティブ・ビジネス英語コースを行っている。日常のビジネスで必要な会話力と筆記力を最新の設備を駆使して習得するもので、ビジネス・コミュニケーションの入門コースから、会計、財務、マーケティング、インターナショナル・ビジネスなど専門分野別のコースなどがある。
ビジネスコース受講資格は高校卒業者で、TOEFL500点またはTOEIC750点が必要。TOEFLとTOEICを受けていない場合でも同校でテストを受け、レベル7の実力があれば受講が可能。3ヵ月のコースを修了した場合、トロント市内の企業でボランティアを行える。

トロントで人気が高いビジネスコース
NCA International Language & Business School
www.ncacanada.com

NCAインターナショナル・ランゲージ&ビジネススクール(オンタリオ州トロント)は、8週間のビジネス・イングリッシュ・トレーニングプログラムを行っている。参加資格は中級の上以上で、同校のESLを受講してレベル4以上またはTOEFL480から500。面接試験にもパスしなければならない。1クラスの人数は9人以下で、受講者の国籍が偏らないように配慮されている。コースの特徴は、講師と生徒が一体となって英語力の向上に取り組むことで、生徒の自発的な参加、ロールプレイ、シミュレーション、ディスカッションなどに焦点があてられている。インターンシップはないが、コースに含まれるプロジェクトとして、職場体験や、ユニセフなどの有名団体でのボランティア・ワークを行う。コースを修了するには出席率が90%以上でなければならない。

学校に関するお問い合わせをEメールでお送りください。
Email: janpanad@telus.net

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