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私のバンクーバー日記 D

私のバンクーバー日記

ハンギングバスケットを見る筆者


  バンクーバーの街並みがピンク色に染まり出す4月。中旬から下旬にかけて見ごろな八重桜は、日本の花よりピンク色が濃い感じがする。同時期に芽吹きだす若葉の緑とのコントラス、そしてノースショアの山々に見える白い雪と青い空。私の一番好きな季節がやって来た。

  毎年この次期になると、スーパーやグロッサリーストアの店先には、切花以外に花の苗がお目見えする。そう、ガーデニングシーズンの到来! まだまだ、雨が降ったり肌寒い日もあるが、晴れた日の週末、住宅街にある家の近所では、ブーンという芝刈りの音が聞こえてくる。

私のバンクーバー日記

晴れの日の週末は、
苗を買い求める人でいっぱい

この、芝刈りの音が聞こえ出すと「そろそろ、我が家も…」という具合に重い腰を上げるのだ。 この芝刈りという作業は、始める前はけっこう面倒なのだけど、始めてしまえば案外と気持ちが良いものだ。何より、刈り終えたバックヤードで飲むビールは格別である。

  さて、芝刈り以外にすることといえば花壇に植える花の苗を買いに行くこと。 家の近くには、大きなガーデンセンターや夏期のみオープンするファームが点在しています。さっそく、お天気の良い週末にこれらの店をはしごして、お目当ての花の苗や新しいガーデングッズを物色しに行きました。

私のバンクーバー日記

ファームの苗

  ガーデンセンターでは、今年も見事な鉢植えや、可愛らしいハンギングバスケットたちが出迎えてくれました。さらにプロフェッショナルならではのアイディアを参考に「今年はこんな風に花を植えよう」とか、構想を練りながら歩きます。 しかし、私が実際に苗を購入するのは高級なガーデンセンターではなく、近所のファームマーケットから。花や木の種類の数ではガーデンセンターには劣りますが、パンジーやマリーゴールドなどといった一般的な草花を大量に買うなら、ファームマーケットの方が断然お得だから。

 ところが今年はどういうわけか、息子たちの希望で野菜の苗ばかり購入させられてしまった。彼らに言わせれば、花も咲いて実もなるから一石二鳥ということらしいが、果たしていったいどうなることやら…。

椙村 邦子 椙村 邦子 (すぎむらくにこ)さん
愛知県春日井市出身・45歳

バンクーバーに居住して14年。
スキーのインストラクター、歌手、商社派遣社員、通訳などの経歴をもっている。現在はフリーライター。
将来はバンクーバーに住む日本人女性のためのカウンセラーになる夢をもっている。


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