ライフ - 連載コラム記事
連載 10

ワーキングホリデー
体験レポート

小林 清華( こばやしさやか ) さん
東京国際大学経済学部国際経済学科卒業 静岡県出身

前回までの記事はホームページのバックナンバーでご覧ください。

ひたすら働いていた夏には想像だにしなかった生活を、今送っている。 色んな所を訪れ、リフレッシュしている。ここまできて、やっとワーキングホリデーらしい生活をしているのではないだろうか。とはいえ、あの夏の自分がいたからこそ、今の自分がいるのだろうけど。


カムループス&サンピークス・スキーリゾート


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 カムループスに住む友達を訪れる旅は、前日のチャットから始まった。同じ日に休みが取れ、しかも2連休ということで、話は一気に盛り上がった。数時間後、私はグレイハウンドのバスディーポにいた。
私のいるペンティクトンからカムループスまではバスで4時間ちょっとかかった。そこで友達と会い、近くのスキーリゾート、サンピークスへ。ビレッジはとてもメルヘンな感じでかわいかった。この日は、サンピークスのホステルに一泊。ホステルも場所によって独自のカラーがあることを知った。ここは滞在者がほとんど山のスタッフだったこともあり、一つの家族のような感じがした。誰も部屋には鍵をかけない。さすがにこれには驚いた。ホステルのスタッフも滞在者も、本当にみんなフレンドリーだった。翌日カムループスに戻った。この町は、ペンティクトンと比べると都会だ。砂漠地帯のような感じで、すごく乾燥した印象を受けた。車も人も多いし、圧迫感があった。ペンティクトンを始めとするオカナガン地域とはまったく違うところだった。天気の良い日にまた行ってみたい。


リーベンワース

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翌日、ワシントン州にある小さなバイエルン、リーベンワースへ。この日は、久しぶりに快晴。リーベンワースは、ダウンタウンが300平方メートルくらいしかない本当に小さく、とてもかわいい町。クリスマスのイルミネーションが有名らしく、その情報を得た友達に誘われ、国境まで越えてしまった。ドキドキのボーダー越えは、「え?もうこれで終わり?」ってほどあっさり完了。とりあえず、「ホッ」とした。やっぱり陸路だと、今ひとつ国境を越えた気はしない。景色もいきなり変わるわけではないが、復路、カナダに戻った時に、アメリカの道がキレイで走りやすかったことに気づいた。ありえないくらい、カナダの道が悪いのだ。これは意外な発見だった。1泊2日の短い旅行だったけれど、行けたことに感謝。


シルバースター&ビッグホワイトスキーリゾート

 まだ地元のエイペックススキー場には行っていないのだけど、バーノンのシルバースター、そしてケローナ・ビッグホワイトの2つのスキー場にチャレンジした。シルバースターに行った日は、天候にも恵まれ、体力がもたなかったことを除けば、最高の一日となった。行く途中、車が山を登りきることができず、初めてヒッチハイクをした。自分一人ではできなかっただろうけど、一度ヒッチハイクはしてみたかったので、なんだかとっても興奮した。ビッグホワイトに関しては、とにかく寒かった。ガスっていて景色はよくわからなかったし、風も強く、ひたすら寒かったことが印象に残っている。どちらのスキー場もやっぱり大きい。コースも豊富だし、幅も広い。ツリーランもでき、様々なスタイルのスキー、スノーボードの楽しみ方ができるだろう。雪質は最高! とても贅沢な気分だった。次は、せっかくペンティクトンにいるのだから、エイペックススキー場にもチャレンジしたい。

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もうすぐ1年。1年前を思い起こしてみると、期待と不安で胸はいっぱいだった。どんなに楽しみにしていても、やっぱり不安は消えなかったのを思い出す。けれど、来てみて感じたことは、やる気があれば大丈夫だということ。日本にいた時は、やる前から諦めていたことも多かった。でも、ここにいると、逆に「何でやらないの?」とポジティブになる。「ダメでもいいからとりあえずやってみよう!」と思うようになった。私のワーキングホリデー生活は、もうすぐ終わる。正直、将来のことはまだ決めかねている。一度日本に帰り、気持ちの整理をしてこようと思う。一つだけ言えることは、カナダでのチャレンジはまだまだ続くということだ。とても1年では、この国を知ることはできない。



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