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Ritsumeikan at UBC

立命館・UBCジョイントプログラム・
レポート20

加藤 綾希子 さん

加藤 綾希子
(かとうあきこ)
立命館大学文学部、人文総合学科国際プログラム学部3回生。京都出身 趣味はソフトテニス、ダンス、買い物。将来は観光業や海外と関わりのある職業に就きたい。


日本語を教えたことで英語が楽に話せるようになった

  私の留学のモットーは、「色々なことに挑戦する」だ。英語力を伸ばすだけではなく、様々な人と出会い、触れあい、社会に溶け込むことである。そのために、自分で様々なボランティアを見つけ参加してきた。そのなかで、一番得るものが多かったのが、日本語を教えるボランティアだった。

  日本語を教えるボランティアを思い立った理由は、一人でも多くの人に日本を好きになってもらい、日本を知ってもらいたいからである。他国に住んでみると、日本という国について考えさせられることが多い。その結果、私はさらに日本が好きになり、日本人であることを誇りに思うようになった。「自己主張ができない」とか「働き過ぎ」と言われる日本人だけれど、私は謙虚さのある日本人が好きだし、努力を惜しまず、熱心に働く労働者や、お客様を第一に考えた日本の接客は本当にすばらしいと思う。だから、日本に興味をもち、日本の文化や言語を学びたいと思ってくれる人を見ると、とてもうれしく思い、少しでも彼らのお手伝いをしたいと思うのだ。

  立命館・UBCジョイントプログラム


伝えたいと思う人とはコミュニケーションがうまくいく

  日本語を教えるボランティアからは多くを学んだ。 いつも英語を習う側だった私は、日本語を教えるという逆の立場を経験して、今まで失敗を恐れたり、いかにうまく英語を話すかにこだわっていることに気が付いた。反対の立場になってみて、言語を学ぶ上でこだわりは大切ではないとに気付き、英語を楽に話せるようになった。なぜなら、たとえレベルが高くなくても、一生懸命日本語を使って、思いを伝えようとする生徒にたくさん出会ったからだ。日本語をうまく話せなくても、気持ちを伝えようと努力する生徒とは、うまくコミュニケーションできることを体験したのである。私はこのボランティアを通して、言語を習う上で一番大切なのは「姿勢」であることを教えられた。

私が日本語の授業で大切にしているのは、「楽しさ」と「快適さ」である。他言語を学ぶことは簡単ではないと痛感した私は、少しでも楽しいと思ってもらいたい、また気軽にどんな質問や意見も言えるような、快適な雰囲気を作りたいと授業を進めてきた。授業後に生徒達から「すごく楽しかった。アキコの授業をまた受けたい。本当に日本に行きたくなった」と言われた時は本当にうれしく、日本への興味が増す彼らを見て、ボランティアのやりがいを感じた。



日本人であることを再確認

  このように留学を通して、今まで見えなかった色々なものが見えるようになった。日本社会で、自分が日本人であることを今まで自覚しなかったけれど、様々な人種が生活するバンクーバーでは、日本の文化と共に日本人であることを再認識させられた。「色々なことに挑戦する」というモットーを実行しながら、行動を起こすことの大切さと、誰にでも無限の可能性があると実感した。そして、様々なものに出会い、学び、少しずつ自分自身の成長を感じる。今後も、自ら行動を起こし、挑戦することを忘れず色々なものに出会い、大きな人間になりたいと思っている。

 

立命館・UBCジョイント プログラム

  立命館大学とUBCが共同で開発したカリキュラムに基づき、学力と語学力の向上とともに、カナダでの生活体験を通して国際人として成長することを目指したプログラム。立命館大学と立命館アジア太平洋大学の学生100名が毎年UBCに1年間留学し、言語教育科目や環太平洋研究、異文化間コミュニケーション等を受講し、インターンシップ活動にも参加している。

 

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