特集−一面記事
	・カレッジと大学進学に備える英語コース	・カナダニュース

カナダのカレッジ（専門学校）や4年制大学に入学試験はない。高校の成績証明と規定に達した英語力があれば入学できる。英語力が規定に達していない場合、＜大学編入プログラム＞または＜ESL for Academic＞と呼ばれる語学コースを受講するのが一番早道だ。カナダには、大学進学用の語学講座を開講するカレッジや大学が多くそろっている。

	ブリティッシュ・コロンビア・カレッジ
	British Columbia College（BCC） www.bccollege.com/med_index.html

ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーにあり、一般英語講座から教師用英語講座（Teaching English as a Second Language：TESL）、国際貿易、ビデオプロダクションなどのプログラムを行っている。特に、医学生や、外国で看護士の資格を取得しカナダの医療分野で働くことを希望している人向けに、行われている48週間の医療英語ディプロマ・プログラム（Medical English Diploma Program：MEDP）はユニークだ。集中基礎英語講座を経て医療専門用語のリーディング、ライティング、リスニングを24週間行い、最後の12週間で看護士検定テスト（RN/LPN Exam）準備を行うもので、入学資格はBCCのプレースメント・テストにパスした上級者に限られるが、英語力が達しなかった場合は同校のESLを経て入学することも可能。ESLプログラムのアッパー・インターミディエートクラスで85％の成績を取れば、MEDPに編入できる。

	カモーソン・カレッジ
	Camosun College www.camosun.bc.ca

ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアにある私立カレッジで、70を超えるキャリア・プログラムの他、大学編入プログラム（University Transfer：UT）コープ・プログラム、生涯教育プログラム、留学生のための大学・カレッジ入学準備、ESLプログラムを行っている。同カレッジでは、毎年約560名の留学生を受け入れているが、なかでも日本からの留学生は全体の34％を占めて最も多く、以下、中国、台湾の順と続いている。なお、カモーソン・カレッジのESLプログラムは初級者用から上級者用まで6段階に分かれ、UTプログラムのステッピング・ストーンプログラムとして、多くの日本人留学生に利用されている。

	カレッジ・オブ・ニューカレドニア（CNC）
	College of New Caledonia www.cnc.bc.ca/ined

ブリティッシュ・コロンビア州北部のプリンスジョージにある公立カレッジで、 15週間のイングリッシュ・フォー・アカデミック・パーポージズ（English for Academic Purposes ：EAP）を1年に3回（9月〜12月、1月〜4月、5月〜8月）行っている。プリンス・ジョージ市は79,000人の小規模な街で日本人は少なく、フレンドリーで安全なカナダ生活を体験しながら、質の高い教育が受けられる。クラスのレベルは4段階に分かれ、コース内容はリスニングとスピーキング、ライティング、文法とリーディングの3つから構成されている。EAPと併せて大学編入プログラム、またはビジネス・プログラムのどちらかを受講することが可能で、EAPを修了した場合TOEFLなしで同校の一般課程に入学できる。CNCで取得した単位はカナダ全国の大学に移行可能。CNCは１クラスの生徒数が10人から40人とひじょうに少なく、授業料も割安だ。

	クワントレン・カレッジ
	Kwantlen College www.kwantlen.ca/international_ed/links.htm

バンクーバー近郊にある公立ユニバーシティ・カレッジで、4ヵ月のイングリッシュ・ランゲージ・スタディーズ（English Language Studies : ELST)を1年に3回（9月〜12月、1月〜4月、5月〜8月）行っている。
クラスのレベルは4段階に分かれ、初級の入学資格はTOEFL400で最高レベルはTOEFL550。上級レベルに達した場合、大学のクラスを1〜2クラス履修することも可能。ELSコースを修了した学生にはディプロマが授与される。受講時間は週20時間で、20〜40時間相当の宿題と課題がある。クラスのサイズは最高17人まで。同校は公立ユニバーシティー・カレッジとしてはカナダで最大の規模で、46カ国からの留学生を受け入れている。

	アルバータ大学
	University of Alberta www.extension.ualberta.ca/elp/prog_eap.aspx

アルバータ州の州都エドモントンにある大学で、教授陣の質と学生の成績が高いことで知られている。正規学生数は27,000で、88ヘクタールのキャンパスのなかに92の校舎がある。アルバータ州の住民はとてもフレンドリーで、また、学生と学校側が一体となり、キャンパス・ライフの安全と質の向上を図るなど、留学環境が整っている。スポーツも盛んで、クラブの数は270以上もある。同校が行う英語講座は、７週間のインテンシブ・デイ・プログラム（Intensive Day Program ：IDP）とビジネス・イングリッシュ、14週間のイングリッシュ・フォー・アカデミックパーポージズ（English for Academic Purposes ：EAP）の3種類。IDPとビジネス・イングリッシュは一般受講者用で、EAPは大学進学者用コース。EAPに入学するにはIDPを修了するか、TOEFLで530点以上を獲得することが必要で、EAPを修了すると同大学に入学可能。また、EAPには2ヵ月のオンラインコースもある。

	アルゴンキン・カレッジ・ランゲージ・インスティチュート
	Algonquin College - Language Institute (ACLI) www.algonquincollege.com

カナダの首都オンタリオ州オタワにある生徒数14,000の大学で、年間を通じて一般英会話から大学進学用までのESLプログラムを行っている。コンピューターラボを始め、資料センター、図書館、フィットネスセンター、体育館など、同大学の施設も利用できる。
＜ジェネラル・エデュケーション・コース>
受講者のレベルに合わせて設定されたESLプログラムで、レベルに関係なく参加可能。
＜アンダースタンディング・ポピュラーカルチャー・コース＞
トレンド、ホットトピック、新カルチャーなどを学びながら、北米の文化に触れる上級者向けプログラム。
クラスのサイズは平均15人で、授業時間が週22時間。受講期間は8週間で1月、2月、5月、6月、8月、10月に入学可能。

	ハンバー・インスティチュート・オブ・テクノロジー
	Humber Institute of Technology & Advanced Learning http://liberalarts.humber.ca/elc/academic.htm

オンタリオ州トロントを代表するカレッジの一つで、ピアソン国際空港とオンタリオ湖畔に二つのキャンパスをもっている。プログラム数は350以上あり、学生数は48,000。
イングリッシュ・フォー・アカデミックパーポージズ（English for Academic Purposes ：EAP）プログラムは、同校に進学、または英語を使った職場でキャリア・アップを目指す人が対象で、8つのレベルに分かれている。授業は、クラス内で週当たり25時間行い、ランゲージ・ラボで合計190時間行う。受講期間は8週間で毎月入学可能。最高レベルを修了した場合は試験なしで同校に入学できる。

	プリンス・エドワード・アイランド大学
	University of Prince Edward Island www.upei.ca

プリンス・エドワード・アイランド州の州都シャーロットタウンにある大学で、13週間のイングリッシュ・フォー・アカデミックパーポセズ（English for Academic Purposes ：EAP）を2種類開講している。
＜EAPフルタイムコース＞
TOEFLのスコアが500から530までの人が対象。大学入学に必要な英語力を学ぶもので、9月〜12月、1月〜4月まで年2回開講。
＜EAP3＋2パートタイム・コース＞
TOEFLのスコアが530から550までの人が対象で、講師の許可があれば、このコースを受講しながら大学のクラスを3単位まで受講できる。授業時間は8時間半以上。受講期間は大学の学期と同様で9月と1月から始業。始業日の6ヵ月前までが申し込み期日となっている。