カナダ人はバーベキューが大好きだ。夏の間カナダでは、家族連れや友達同士のグループでバーベキューをする姿がよく見かけられる。日本では、キャンプやバーベキューを行うとなると準備が大変で、そのせいもあってか一般的ではないが、カナダの海岸や公園にはバーベキュー施設が備わっていて、予約することもなくだれもが手軽に利用できるので、子供の頃からバーベキューになじんでいる。こうした姿をうらやましく思っていた小林さんだが、以前参加していたコミュニティー・センターのイングリッシュ・カンバセーションクラスの先生が、友達を集めて行うバーベキューの会に小林さんを招待してくれた。 これも、積極的に現地の人たちとのつながりをもった結果だ。知り合いが少ない留学生にとって、現地の人と知り合うことは行動範囲を広げるうえでとても大切なことだ。このようにして、イベントやパーティに招待してもらうことでカナダの生活が充実していく。
小林さんはこれまで、カナダならではの体験をすることに重点を置いてきた。
こうして、小林さんにはカナダ人の友達のほかに中国人、韓国人、メキシコ人と、いろいろな国籍の友達がたくさんできた。彼らと英語で会話をすることが英語の練習になるだけではなく、彼らの様々なバックグラウンドから語られる内容はとても新鮮で興味深く、自分の視野を広げるためにも大いに役立つ。このようなコミュニケーションから得た生きた英語は、現在、アルバイト先で仕事をするうえでもとても役に立っている。お客さんから注文を取るだけでなく世間話を交えて気持ち良く接客するなど、日頃から他人とのコミュニケーションを心がけてきた経験から生まれた余裕が自分の行動に現れてきた。 余裕が生まれることは良いのだが、外国で長期間生活すると余裕が生まれるだけでなく、マンネリに陥る危険性も出てくる。そんな状況を避けて生活に新しい風を取り入れようと、小林さんは日々模索している。 |
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