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Ritsumeikan at UBC‐最終回

立命館・UBCジョイントプログラム・
レポート19

内山 絵理華 さん

内山 絵理華
(うちやまえりか)さん
立命館大学文学部人文学科英米文学専攻2回生 20歳 日本語教育(イノベーションプログラム)

趣味は買い物と読書。夢は日本語教師になること。。


自分で見つけたボランティアを通じて 「現実」が見えてきた。

  私は留学するにあたり、自分だけの「目的」をもって8ヵ月過ごしたいと考えていた。 その目的とは、日本語を教えることを体験し、日本語教師になる夢と真剣に向き合い、どれだけの人が日本に関心をもっているのかを調べることであった。留学してからこの5ヵ月で、沢山の人と交流しながら、今この目的を果たせる手前まできている。

  中学の頃、1人の先生が日本語を教えた時の体験を語ってくれたことがきっかけで、私は日本語教師になりたいと思った。その時から今日まで私の夢は変わっていない。しかし、夢を実現するには「現実」を見たいと留学した。今回の留学では日本語教師のボランティアを体験したり、良い先生に出会ったりして、「現実」が見えてきた。ボランティアをして良かったと改めて感じている。

  最初に、UBCの国際交流施設で日本語を教える活動に参加したり、英語を教わったりした。その後、バンクーバーにある日本語学校や施設を調べ、日系人の文化センターでのボランティアを見つけた。

  立命館・UBCジョイントプログラム


学生や社会人に日本語を教えるなかで 教わることも多かった

  ボランティアの内容はカナダに住んでいる人に日本語を一対一で1時間教えることだ。生徒達は、社会人、学生、いろいろなコミュニティに関わっている人などで、それぞれ目的をもち、日本について自分から積極的に学ぼうとしている。私にとって大変な1時間であるが、毎回、職業の話や、学校の話、文化の違いや宗教の話など、興味深いものが沢山聞けて、どちらが教えているのかと思うほど、私にはとてもためになる。また、日本人では気づかない日本語に対する疑問点も教えてもらった。私は、授業が終わった後で、質問されたことや、説明に困ったこと、その人と話した話題などをノートに書き留めた。

  立命館・UBCジョイントプログラム

  そんななか、UBCの日本語の授業でボランティアを募っている先生がいて、何度か授業に参加することができた。 また、日本語能力検定試験の試験監督補助としてのボランティアも行った。それに参加することにより、何歳くらいの人がどんな日本語を学習しているのかを、より明確に知ることができた。さらに日本語能力検定試験の監督をしている先生からは、日本語教師という職業について、話を聞かせてもらうことになった。


残された留学の課題

  このように私は、日本にいたらできない貴重な経験を、留学を通じて色々な人々の協力により、少しずつ積み重ねていくことができた。予想外の出会いや、感動が生まれ、大変驚いている。しかし、「留学の目的」を果たすには、自分が本当に日本語教師になりたいのか、もう一度考えて日本に帰国することが大切だ。これが、残りの留学生活の課題である。

 

立命館・UBCジョイント
プログラム


  立命館大学とUBCが共同で開発したカリキュラムに基づき、学力と語学力の向上とともに、カナダでの生活体験を通して国際人として成長することを目指したプログラム。立命館大学と立命館アジア太平洋大学の学生100名が毎年UBCに1年間留学し、言語教育科目や環太平洋研究、異文化間コミュニケーション等を受講し、インターンシップ活動にも参加している。

 

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