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冬休みに寒さを逃れて一時帰国


柴垣 有佐さん

柴垣 有佐
(しばがきありさ)23歳
友達と街のパレードを見に行った時のもの
京都ノートルダム大学人間文化学部英語英文学科卒。同校在学中にアメリカ・メリーランド州カレッジ・オブ・ノートルダム・オブ・メリーランドに1年交換留学。現在はオハイオ州ボーリンググリーン州立大学の大学院でポピュラーカルチャーを専攻し修士号取を目指している。卒業後は、他の大学で博士号を取得することが目標。フィールドワーカーとして教授の研究を手伝い、学内インターン生として、ポピュラーカルチャーライブラリーでも働いている。

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ボーリンググリーンの本格的な冬は12月から始まる。
去年の12月は雪も降らず、寒さもそれほど厳しくなかったが、1月はうって変わって急激に寒くなった。やはり例年通り、毎日零下0度の日が続く。毎日雪が降り、雪かきは欠かせない。

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1年目の冬休みはボーリンググリーンで過ごしたが、今年は日本で過ごした。実際、冬休みになると生徒はほとんど実家へ帰るので、ここら一帯はかなり寂1年目に寂しい思いをした経験を、もう2度と繰り返したくなかった私は、一時帰国を決意したのである。

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春のセメスターが始まる当日にボーリンググリーンへと戻ってきた。卒業までにすることは論文提出だけなので、もう少し日本にいても良かったのだが、論文の作業が色々とあるので、学校の始まりと共に戻ってきたのである。しかしながら、作業は思ったように進まない。日本でのお正月気分が抜けないのか、やる気も出てこない。授業のない毎日は張りがなく、いつの間にか毎日だらだらと過ごしてしまっていた。そんな中途半端な気持ちからか、体調を崩し、1週間も寝込んでしまった。

柴垣 有佐さん

雪かきをした際のもの

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こんな状態から抜け出すには、今からでも何か授業を取り始めて、生活リズムを整えた方が良いのではと考えていた矢先、去年、アジア料理のリサーチを行なうフィールドワーカーとして働いた報酬として、200ドルの小切手が送られてきた。自分の書いた文章と撮った写真リサーチ結果がウェブサイトにも載せられていて、とても感動した。その上、今度は博物館に出展するアジア料理の展示パネルを作る作業を手伝わないかと教授から誘われ、私は、承諾した。

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展示パネルの作成では、実際に博物館へ出向き、学芸員の人たちと話し合い、仮のパネルが思いのほかすぐに出来上がった。このことをきっかけに、また研究への意欲も出てきた。

自信につながったフィールドワーク

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食文化研究の教授からは、食研究に関するミーティングへの参加、ボーリンググリーンにある、小さなショッピングモールでの食文化研究発表、博物館で行われるパネル展示会への参加も要求されている。さらに嬉しいことに、私が今まで書いてきたエッセイをとても褒めてくれて、他の学究的出版物にも文章を載せてみないかと誘われた。

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私は、学部では唯一の外国人であり、うまく話せないことも多く、今まで英語にも自信が見出せないままであった。同級生たちが積極的に参加している学会などにも、そのために参加できずにいた。このような状況下で、学会のようなアカデミックなものではないにしろ、フィールドワーカーとして研究に参加することによって、色々なものにチャレンジする機会を与えてももらえた。このことにひじょうに感謝している。研究論文がジャーナルなどに載せてもらえることを目標に、食文化研究にはさらに力を入れていきたい。
しかしながら、もちろん論文をおろそかにはできない。書き終えないと卒業はできないのである。論文用にインタビューやアンケートをる取る際、学校から許可を得なければならず、現在は許可待ち状態であるが、書けそうな部分から書き始めている。

Foodwaysウェブサイト: www.woodcountyhistory.org/foodways.html

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