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岡田由衣(おかだゆい) 立命館大学国際関係学部3年生(UBCプログラム13期生)

私が留学生として、ブリティッシュ・コロンビア州大学(UBC)に来てから1年1ヵ月経った。この1年1ヵ月間に、留学して良かったと何度感じただろう。たくさん笑って、充実感を得た日々。また、何度胃に穴が開く思いをしただろう。これもまた数え切れない。すごく苦しくて、辛かった日々。私が海を渡り、初めて親元を離れて暮らしてみて、楽しかったことと、辛かったことは、半々だと感じている。

私は色々な壁にぶつかった、人間関係、言葉、文化。しかし、今振り返ると、そのなかでも、一番大きな「壁」は、言語でも、他文化でもなく、「自分」だったと感じる。そしてそれが私にとって今後を左右する貴重な経験となった。

留学は私の幼いころからの夢だった。中学、高校、そして大学に進学してからもその夢を追い続けて必死で英語の勉強をした。他の科目も、GPA(学業平均値)を上げるために、手を抜くことは一切しなかった。留学資金を作るため、アルバイトも3つ掛け持ちして働いた。私は、留学の夢をかなえるためだけに、生きてきたようなものだった。しかし、それゆえに、留学の先にある自分の将来を考えたことがなかった。

尊敬する経済学のゲートマン教授と一緒に

夢だった長期留学がかない、UBCで2年生後期から5ヵ月通学した後、私の前に、初めての壁が立ちはだかった。そのころになっても、留学の先にある「道」が決められず、焦燥感と自己嫌悪の気持ちが募ったのだ。立命館大学に3年生として復帰するか、留学期間をもう1年延長するかの選択を迫られ、私は後者を選んだ。その理由は、新たな学問やインターンシップ、そして自分の可能性に向かって挑戦したかったからだ。そして、その挑戦を通して自分の興味や関心を広げて、最終的に、自分の将来への新たな「道」を作りたかった。

特に、海外でのインターンシップの経験は、自分の将来にとって貴重な経験になるに違いないと思った。しかし、インターンシップは過去の立命館の学生がだれもやり遂げたことがないため、私自身にとってはもちろん、立命館・UBCジョイント・プログラムにとっても新たな挑戦となることだった。

UBC2年目派遣プログラム生としてもう1年在籍するためには、指定された科目以外に、正規開講2科目の受講と合格が必要とされた。正規開講科目とは、UBC生達と共に受講する科目である。もちろん授業、レポート、試験ではUBC生と同様に評価されるため、私のような、英語のままならない学生にとっては大変厳しいものである。しかし、合格しなければ、UBCの在籍が取り消しになってしまう。そのため、1月から4月にかけて、信じられないほどの勉強量をこなした。

授業にはレコーダーを持ち込み、講義を録音する。家に帰って聞き取れなかったところを聞き直す。予習・復習を怠らない。特に、授業の前に予習としてテキストを読み込み、提出物があれば、それも並行して行うことは当たり前のことだった。

やらなければならないことが多すぎて、1日24時間では足りないくらいだった。週末も私にはなかった。平日は、夕食の後、図書館で閉館時間の11時まで勉強。その後、場所を変えて、寮の自習室で夜中の2時、3時まで勉強。週末は、朝8時に起床。9時から図書館で勉強。1時に昼食をとり、また夕方6時まで図書館。夕食後も、図書館。そして夜中は自習室。

今年4月に行われた修了式で

こんなことは私一人では4ヵ月も続けられなかったが、同じ目標をもち、一緒に頑張ってくれる友達がいてくれたから、やり遂げられたのだと思う。
また、私は、負けず嫌いで、自分が一度決めたことはやり通さなければ気がすまない性格でもある。その性格と、自分の英語力の限界とのはざまで何度も葛藤を繰り返したが、自分を磨き続けることを忘れず、全力を注いだ。
その結果、UBCで正規交換留学生として、2年目の留学を達成できたことは、私にとって、他の何にも代えがたい経験と、実績になったと心の底から感じている。

UBCでの留学、自分の将来について考える、最高の機会を私に与えてくれている。実際、日本とは違う世界を見たことで、自分がまだまだ「井の中の蛙」だと実感したし、UBCで学び、また異国で様々な人と出会うという経験が、もっと世界に羽ばたきたいと願う私に、大切なきっかけを与えてくれた。
人との出会いと別れの繰り返し、成功と失敗の連続、喜び、また苦労の日々、泣いて笑って過ごす毎日。まさに私の留学経験は人生の縮図だ。その人生において、努力がすべてだと何度感じただろう。
正規留学生としての生活や学業は、努力なしでは成し遂げられない。
友達からよく頑張り屋と言われる私に、私の大切な人が、こう言ってくれた。「天才の本当の意味を知っていますか?努力家に勝る天才はありません」と。
また壁にぶつかって苦しくなったら、この言葉を思い出そう。そして、これからも、私を支えてくれている人たちのためにも、新たな挑戦を続け、道を切り開いていきたいと思う。

立命館・UBCジョイント・プログラム

立命館大学とUBCが共同で開発したカリキュラムに基づき、学力と語学力の向上とともに、カナダでの生活体験を通して国際人として成長することを目指したプログラム。立命館大学と立命館アジア太平洋大学の学生100名が、毎年UBCに1年間留学し、言語教育科目や環太平洋研究、異文化間コミュニケーション等を受講している。

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