ライフ - 連載コラム記事
連載6

ワーキングホリデー体験レポート

小林 清華 さん( こばやしさやか )
東京国際大学経済学部国際経済学科卒業 静岡県出身

前回までの記事はホームページのバックナンバーでご覧ください。


ついに、折り返し地点を迎えてしまった。

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  カナダに来て、半年が過ぎた。そして、ここペンティクトンでの生活もいよいよ4ヵ月目に突入。来た当初は「スローライフをエンジョイできる」と思っていたのだが、ハイシーズンに入ったこともあり、かなりハイスピードで、一日が過ぎていっている。バンクーバーでの生活が、まるで遠い昔のことようで「懐かしい」。





今回報告すべきことは、ジャパレス(日本食レストラン)で働き始めたことだ。もちろんホテルの仕事がメインではあるけど。

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  実は、「ユースホステルに長期滞在の日本人がいる!」と、聞きつけたお店の人が、わざわざ私をスカウトしに来たのだ。その店のオーナー曰く、「できれば日本人に働いてもらいたいのだけれども、この町にはなかなか日本人はいない。ぜひお願いしたい」ということで、お手伝いしてみることにした。  このお店、地元ではかなり評判のレストラン。働いている人は日本人だけど、お客はほとんど地元の人か観光客。仕事は、サーバー兼皿洗い。忙しい時は、オーダーをとったり料理を運んだり片付けたりが主な仕事だが、手が空いたら、シェフのお手伝い(下準備など)や皿洗いにも回るといった感じで、全てやらないといけない。かなり軽い気持ちで引き受けてしまったが、いろいろ気を遣ったり、英語もいっぱい使うし、正直、こんなに大変な仕事だと思っていなかった。しかし、教えられることも多く、とても良い勉強になっている。さらにチップも良いし賄いもつくので、経済的にもかなりグッド!週3日、1日3〜4時間程の労働時間なので、2つ掛け持ちしているとはいえ、さほど問題はない。


日本食の人気にびっくり

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  ところで、ジャパレスで働くようになって気づいたのだけど、カナダでは日本食ブームなのだろうか? バンクーバーのような大きな街ならともかく、ペンティクトンのような小さな、そして、あまり日本人を見かけないような町ですら3軒の日本食レストランがある。しかも私が働いているお店に来るほとんどのお客が、上手にお箸を使って食べている。注文も、イカ、タコ、エビ、タマゴなどと日本語で注文する(発音が微妙で聞き取るのが難しかったりもする)。お刺身や握り寿司をオーダーする人も多い。枝豆、酢の物、ほうれん草の胡麻和え等が人気なのにも驚いた。日本のビールが人気なのは納得(笑)。グリーンティーはマーケットにも売っているし、抹茶もカフェのメニューにある。ユースホステルの住人で、異常にお好み焼きが好きなカナディアンがいたりと、とにかくびっくりの連続!自分が日本人だから日本食の人気を感じるのではなく、他国の人にとってもやはり日本食はおいしいと感じるのだろう。


人間関係はどこでも同じ

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  ホテルの方は、相変わらずハードワーキング。仕事自体は、一度自分の体に叩き込んでしまえば、ほとんど同じことの繰り返しなのでかなり慣れた。同僚ともずいぶんコミュニケーションが取れるようになってきた。それは、楽しいことでもあり、逆に、見えなくても良い世界まで見えたりもするので、良いばかりではない。どこの世界でも、人間関係は複雑なようで、「日本もカナダも一緒なんだなぁ・・・」と、感じている。

ワーキングホリデーは、『最長1年間、異なった文化のなかで休暇を楽しみながら、その間の滞在資金を補うために、付随的に就労することを認める特別な制度』で、働くことがメインではないのだけど、私はなんだか働いてばかりのような気がする。しかし、一方で、バンクーバーアイランドには3回行ったし、ソルトスプリングアイランドにも行った。ロッキーにも行って、また一つ素晴らしい世界を満喫してきた。考えてみれば、しっかり旅も楽しんでいるのだ!


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