ライフ - 連載コラム記事
私のバンクーバー日記 B

バンクーバーで中国料理三昧

私のバンクーバー日記

チャイニーズニューイヤーの飾りつけ


  2月18日はチャイニーズニューイヤー(旧正月)でした。今年は日曜日でしたが、チャイニーズニューイヤーは月の満ち欠けを基準にした太陽暦で数えるため、日にちは毎年異なります。カレンダー上は祝日ではありませんが、平日がお正月の年は中国系の生徒が多く通う学校などでは、休日になるところもあるようです。
 このチャイニーズニューイヤー、中国系の人たちだけのお祝い事のようですが、実はバンクーバーでの知名度は高く、カナダの生活に浸透している面も多く見られるんです。例えば、カナディアンのお店でもお正月の飾り付けをしたり、ちゃっかり「チャイニーズニューイヤー・セール」と名うって便乗商戦するお店もけっこう見られます。

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チャイニーズニューイヤー前の中国系スーパーは大賑わい

  さて、カナダの親戚が中国系という我が家では、前日、つまり大晦日の晩に家族や親類、さらに親しい友人が集まってレストランで食事をするのが恒例です。まだカナダに来た頃は、この食事のペースになかなかついて行けなかった私ですが、さすがに今は慣れましたよ(笑)
とにかく、こっちの中国料理はボリュームがある。そして、次から次へ出されるお料理の数々。慣れないロブスター料理は身を取るのに時間がかかり、やっと一つ食べ終えたと思ったら、次のお皿がやって来るなんてことはしょっちゅう。あれもこれも食べたいばっかりに、お腹が一杯になって後半のお料理は手付かずなんてこともありました。
 もともとお料理は多めに用意されている(足りないというのはNGらしい)ものなので、残ったお料理はテイクアウトする事が出来るんです(ちゃんと容器もレストランが用意してる)。そんなことも知らず、必死で食べまくっていた私…しかし今では過去の失敗(?)を乗り越え、中国料理エキスパート(食べるほうの)になりました(笑)

中国料理を手軽に試すには?

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お皿から溢れそうなロブスター料理
デザートは縁起物のおまんじゅう

 ところで、バンクーバーの中国料理は世界一だなんて話を耳にする事があります。その根拠は中国返還前にカナダへ移住してきた香港の富豪が腕の立つシェフを引き連れてきたからというのが一説です。
真相はわかりませんが、当の中国人たちが「美味しい」と言うのだから、まんざらでもありません。ただ、レストランでフルコースや飲茶となると大人数で出掛けたいもの。また、何をどのように頼んで良いかわからないけど、色々試したいというような時に、私が利用するのは中国系スーパーと中国系モールです。
  バンクーバーにはサンフランシスコに次いで大きいチャイナタウンがあることは有名ですが、ほとんどが路面店で英語が通じにくかったりするため、中国系スーパーの存在は便利。なんといっても、一箇所に食材から雑貨まで揃っている。英語の表記もあるし、お惣菜は一目瞭然でわかりやすく、量も大小選べて便利ですよ。
 このような中国系スーパーやモールは10数年前にはリッチモンド市あたりでしかなかったのですが、ここ数年はバンクーバー市内や近郊でも増え、ぐっと身近なものになりました。最初の頃こそ、日本食材目当てに通っていた中国系スーパーでしたが、最近は中国食材や中国製品を色々と試すのも楽しみの一つです。ちなみに、毎年バンクーバーに遊びにやってくる私の母は、ここで色々なブランドのピータンを買って食べ比べてます。
 他にもお惣菜や点心を売るコーナーが充実しているところが増え、見ているだけでお腹が空いてきてしまいそうです。そういえば最近はお客さんの姿に、アジア系でない人や白人も良く見かけるようになりました。

バンクーバーの中国料理は日本の洗練された味付けと違って、香辛料が強かったり、癖がある感じがします。しかし濃厚でバラエティーのある中国料理は2度3度と味わううちに舌に馴染んできます。そのせいか今では日本の中国料理が物足りない感じさえします。 そんな私は今年もレストランでノックアウトされる前に、いっぱ〜いお土産を頂いて帰宅しました。

椙村 邦子さん 椙村 邦子 (すぎむらくにこ)さん
愛知県春日井市出身・45歳

バンクーバーに居住して14年。
スキーのインストラクター、歌手、商社派遣社員、通訳などの経歴をもっている。現在はフリーライター。
将来はバンクーバーに住む日本人女性のためのカウンセラーになる夢をもっている。


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