アザラシツアー バンクーバーを囲む海と入り江は碧(あお)く澄んでいる。 海洋生物も多く、近海にはクジラが見れる場所もあると聞いたが、今回は手軽に行けるアザラシツアーに繰り出した。 早起きして向かったのはバンクーバーのダウンタウンと、入り江を挟んで対岸にあるウエスト・バンクーバーにあるホースシュー・ベイ。ダウンタウンからバスに乗り、原生林が茂るスタンレー・パークを抜け、ウエスト・バンクーバーにつながるライオンズゲート橋を越える時の入り江の美しさ・・・!
シー・サファリ SEWELL'S
MARINAというのがアザラシ・ツアーを企画しているショップの名前だ。この店はアザラシ・ツアーの他に、クルーザーのレンタルも行っている。今回私が参加するのは「SEWELL'S
SEA SAFARI」という、自然とアザラシの見学を目的としたツアーだった。 出発して5分。想像していたよりもスリリングだった。エンジン音も高らかに、ゴムボートはジェイムズの鮮やかなハンドル捌(さば)きで水面を跳ねるように走る。最初は余りのスピードに生きた心地もしなかった。しかし少年たちは興奮状態!私はお年を召した方たちの心臓が心配だった。最も心臓に悪かったのは「ドーナツ」とジェイムズが呼ぶもので、これはゴムボートで直径10メートル程の円を描くことを意味する。スピードを落とす事なく急カーブを描くものだから、振り落とされそうで怖い。そんなこともこのツアーの目玉のようだ。 ハーバー・シールに出逢って バンクーバーには多くのゴマフ・アザラシが生息している。
出産時期は5〜7月らしいので、私が出逢ったアザラシの多くは産まれてわずか数カ月といったところであったか。 約二時間のツアーは、美しい余韻を残して帰路に着いた。 手付かずの大自然の中、無垢(むく)な生き物と出逢い、心も体も洗一日だった。 |