スタディー−留学・英会話記事
  大学編入プログラム 夏期ESL講座 海を渡った高校生 ジョイントプログラム
  クロストーク 学校案内 留学無料代行手続き・問合せ

カナダでの日常 。 Term 2が始まって

立命館大学国際関係学部国際関係学科2年生
田口 紗織(たぐちさおり)
立命館宇治高校卒業。小さい頃からピアノを習い、中学では吹奏楽部に所属。生け花にも興味がある。バンクーバーの日系テレビ放送局ICASでボランティアもしている。 。

カナダでの生活も、残り50 日を切ってしまった。 長いと思っていた8ヵ月の留学生活も、今振り返るとあっという間に過ぎてしまった気がする。特にTerm 2(二学期目)に入ってからは、時間が過ぎるのが余計早くなったように感じる。

冬休みは12月から1ヵ月近くもあり、休みモードから気持ちを切り替えられないうちにTerm 2はスタートした。Term 1に比べるとTerm 2は授業が詰まっている。以前はいつも一緒に部屋でテレビを見ていたルームメイトも今期は忙しいようで、同じ部屋で生活しているのに顔を合わすことが少なくなってしまった。部屋に居る時でも、宿題やテストに追われて、自分の部屋に閉じこもって勉強することが多くなった。そのため、週末以外はすごく静かな生活になり、少し寂しい気がしている。

Term 2の授業は、第2週目から本格的に始まった。
授業時間は50分で、楽なようだが、慣れるまでは短すぎて慌ただしささえ感じた。授業と授業の間は寮にある自分の部屋に戻る時間もないので、カフェで時間を潰すようになった。この時間を利用して勉強しようと気合いを入れていた時もあったのだが、長くは続かず、今では友達と話す時間になっている。
私が取っている授業はほとんどが午後にあるので、夜遅く寝て昼に起きる生活が身になってしまった。そのお陰で、週に1回ある朝9時からの授業は、いつも焦って支度するはめになっている。

Term 2のペースに慣れた後は、プレゼンテーションや課題に追われながらも、週末に買い物を楽しむ余裕が出てきた。また、平日に、気分転換するために外食したり、カフェに行ったりという楽しみもできた。しかし、そうやって生活を楽しんでいる間にも、初めての中間試験が近づいてきた。立命館学生の企画事に関わっていたこともあり、気が付いた時はテストがもう目の前で、慌てて勉強した。次からはもう少し余裕をもって勉強を始めたいと思うのだが、それはいつもテストの後になってからのことだ。

ともかくも、晴れてテストも終わり、読書週間で学校が休みになった時は、オーロラで有名なホワイトホースに旅行した。せっかくカナダにいるのだし、一度は見てみたいと思っていたオーロラだ。2月はシーズンだと聞いていたのでずっと楽しみにしていた。行く先は、マイナス40度と聞いて覚悟していたが、そこまで寒くはならず、そのお陰でオーロラが出るまでじっくりと待つことができた。雲の隙間からではあったが、緑のオーロラが空で光るのを見た時は感動した。オーロラを見るために、街明かりを避けた場所へ移動したのだが、普段自分が生活している街明かりがどれほど明るいかを知って、驚いた。また、月の明るさにも気付かされた。街の光がないところでは、星の輝きも想像を超えるほどで、自然のすばらしさを改めて感じた。ホワイトホースで過ごしたのはたった3日間ではあったけれど、カナダの自然を満喫した旅行となった。

Term 2で最後の休暇である読書週間も終わり、また授業と課題に追われる日常が始まった。そんななか、バンクーバーに1ヵ月の短期留学にきていた友達に偶然会うことができた。この友人とは半年ぶりに会うのだが、まるで空白の時間がなかったように違和感がなく、日本にいるような気さえした。日本に帰ったら、周囲も自分自身も変わってしまっているのではないかという不安があったのだが、お互いに全然変わっていないことに安心し、また、変わっていない自分自身に驚きもした。この友達のホームステイ先で夕食をご馳走になったが、そのお宅は他人の家なのに、くつろげて安心できる空間で、とても充実した1日を過ごすことができた。

何かに追われていても、なぜかゆったりしている、そんなカナダでの生活のなかで、私は何を学んだのだろうか?
日本では当たり前すぎて気付かなかった、自分の周りで自分を支えてくれている人たちの存在のありがたさ。時の流れの早い日本での日常ではできなかった、自分自身と向き合うための時間をもてたこと。
例え外見や中身が変わっていなかったとしても、この留学生活を通じて初めての一人暮らしを経験し、私は前よりも自分を理解できるようになった気がする。
特に何もしていないのに、時間だけが過ぎていくようで焦ることが多いけれど、自分のペースで、残りのカナダでの生活を大切に過ごしたいと思っている。