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明治大学公認サークル「グローバル観光研究会」

「観光立国」実現を目指し21世紀の「国づくり」
「人づくり」に参画

高橋哲也

(明治大学政治経済学部4年生)

サークル設立に至るまで

 サークル創始者である私は、国際観光地箱根で生まれ育った。両親が経営する国際民宿では年間約50各国から約6000名の外国人観光客を受け入れており、こうした、家庭環境で生まれ育った私は、幼い頃から外国人観光客と触れ合ってきた。触れ合いを通じて、しばしば、日本人ではなかなか気付かない彼らから見た日本の魅力を耳にする。例えば、築地市場の競や、新宿のネオン街、100円ショップ、東京の満員電車、アニメなど、日本人にとっては何気ない日常であるのに、外国人には良くも悪くも魅力に感じるということに驚いた。そしてもっと外国人観光客たちが日本を訪れて、日本を好きになってもらいたいと考えるようになった。
しかし一方で、日本を旅する上で不便に感じることも耳にする。道路標識に外国語の表記がない、両替ができるATMがない、支払いにカードが使えない、バスの乗り降りがし難い、などなど。日本には、たくさん魅力があるのに、非常にもったいないことだ。
以上のことから外国人観光客を2010年までに倍増しようという国の観光政策「ビジット・ジャパン・キャンペーン」に興味をもち、学生の立場からも支援・協力したい、何かできないだろうかと考え、本サークルを設立するに至った。

主な活動内容

 私たちは、「観光立国」実現に向け様々な実践を通じて、メンバー一人ひとりが国を考え、地域を考え、そして個人のありかたについて考えている。実践している主な内容は3つある。

第一に、情報収集及び共有だ。あらゆるメディアから国際観光に関連する最新の情報を収集し、週一回開かれるミーティングで共有し、今後の活動の基盤となる知識の蓄積を行っている。
第二に、日本各地をフィールドワークし、日本各地に埋もれた魅力再発見に取り組んでいる。一人でも多くの外国人観光客に日本を訪れてもらうためには、海外への情報発信が不可欠であると考える。そのため昨年、一昨年には、築地や箱根、鎌倉等、外国人観光客に人気のスポットをフィールドワークしたり、外国人を対象にした「はとバス」に乗車し、外国人が興味をもつ場所を肌で感じ取った。今後は、フィールドワークで得た情報を基に、我々独自の観光情報を国内外に発信していきたいと考えている。
第三は、国際交流及びボランティア活動だ。旅先で、最も思い出に残っていることは、人との触れ合いであると考え、外国人観光客との出会い、触れ合い、学びあいを通じ、相互理解を図っている。今年の2月には、「ビジット・ジャパン・キャンペーン」の一環として、中華圏からの観光客を積極的に歓迎する「Yokoso Japan Weeks 2006」の語学ボランティアとして参加し、浅草寺を訪れた外国人観光客を対象に案内及び折鶴を一緒に折って交流を深めた。

これからのグローバル観光研究会

 今後は、他大学の学生にも呼びかけ、コンソーシアムを設立し、学生の立場からさらに観光を盛り上げていきたいと考えている。そして、地域振興・国際相互理解を図り、地域のため、日本のため、世界のために、何か少しでも役に立つことができれば幸甚に思う。私たち学生には、時間と自由と元気がある!それを、21世紀の新しい「国づくり・人づくり」に活用したい。

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