Working Holiday Report 連載3

ワーキングホリデー体験レポート

小林清華

(コバヤシ サヤカ)
東京国際大学経済学部国際経済学科卒業 静岡県出身

バンクーバーでの生活が始まり、2ヵ月が過ぎた。 
まだ2ヵ月?もう2ヵ月? 早かったような、でも、長かったような…。とにかく密度の濃い2ヵ月だった。

初めの1ヵ月は、本当にあっという間だった。海外生活に対して、来る前は不安も多かった。でも、着いてすぐのオリエンテーションや留学エージェンシーで出会った友達のおかげで、最初に抱いていた不安はすぐに消えた。これは本当に心強かった。ホームステイ先のファミリーも良い人たちで、食事にも大満足。ただ、驚いたのは、想像以上に日本人が多かったこと。とはいえ、バンクーバーには日本人だけでなく、いろんな国籍の人がいる。見ているだけで楽しい。留学生も多く、言葉ができなくても、みんなとてもフレンドリーで優しい。ニューヨークや東京のような大都市ではないけど、都会。でも、すぐ近くに海も山もあり、自然があふれている。とても美しい街。『世界で住みたい街No.1』に選ばれたこともうなずける。

学校はとってもハード。私の通っている英語学校では、毎週テストとプレゼンテーションがある。このことは事前に知っていたことではあるけど…、いざ経験してみると、思っていた以上に大変。準備ももちろん大変だけど、自分にとって一番の課題は、人前で話すことだ。これがなかなか慣れない。このプレゼンテーションのことを思えば、日々の宿題やボキャブラリーテストなど問題ではない!?

金曜日が終われば、楽しい週末が待っている。
バンクーバーは本当に美しい街。観光スポットもいっぱいある。家でまったりする時間が大好きな私。できればゆっくりしていたい。でも、「せっかくカナダまで来ているのだ。家でゴロゴロしているわけにはいかない」と、外に出る。まだたった2ヵ月。だけど、日本の1年分に匹敵するのでは?と思えるほど、活動している私。忘れられないであろう貴重な経験をいっぱいしている。たくさんの初体験をしている。ゲイバーに初めて行ったり、ギリシャ料理を初めて食べたり…。少しずつ、いろんなことを楽しめるようになってきた。

何かが私の中で弾けた
カナダに来てから初めて旅行したバンクーバーアイランドでは、自分がイメージしていた通りのカナダに出会った。
「ワイルドでフレンドリー」。
言葉では上手く表現できないけど、何かが私の中で弾けた。バンクーバーも美しいけれど、バンクーバーアイランドで目にしたものは、その上をいく素晴らしさだった。大自然に囲まれた田舎町を満喫したこの旅行で、自分を再認識することができた。「自分が求めているものが何か」がわかった。バンクーバーでの生活を楽しんでいたつもりでいたけど、かなり無理をしていたのだと、気づかせてくれた。やはり田舎で育った私は、田舎の方が落ち着く。のんびりマイペースが一番だ。もう一つ、英語を学ぶ上でリラックスできる環境はすごく大切だと感じた。ちょっと英語恐怖症気味になりかけていた私。でも、旅行中は、本当に自然に英語が出てきた。心にゆとりをもつことの大切さを教えられた。

日本で思い描いてきた生活と実際の生活。いい意味でも悪い意味でも想像とは違う。実際来てみて肌で感じ、一瞬にして今までの常識が常識でなくなることもある。思っていた以上に選択肢もいっぱいある。いろんな人に出会い、いろんな考え方を学ぶ。自分の目標が変わっても不思議ではない。ただ、「自分自身を見失わないようにしなければ…」と思う。行動範囲が広がり、旅行もした。なんだかいっぱいカナダを見たような気がする。けれど、私の見たカナダはほんの一部に過ぎない。ホントに広くて大きな国。まだまだ始まったばかりの私の冒険。この先何が待っているのか楽しみだ。

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