連載コラム記事
  カナダに住む ワーキング・ホリデー追跡日記

ことばと

マイカナダ

小林久美子さん
学習院大学法学部政治学科卒業。
特許関係の事務所で1年半勤務。
ワーキング・ホリデー・ビザで
2003年9月に渡加。


追跡レポーター:
山本英徳(やまもとひでのり) departure@cside.com


イングリッシュ・ベイ近くのデンマン通り
ローラー・ブレードに魅せられる

バンクーバーの夏は最高だ。もちろんウィンター・スポーツの愛好家ならば冬も良いが、晴れの日が少なく日照時間も短い冬は行動範囲が狭められる。だが、4月以降になると気温が上がり、日もぐんと長くなって快適な天気が続き活動的な季節となる。

最近、小林さんのアルバイトの勤務時間が夜間になったため、昼間は自由な時間ができて、小林さんは毎日のように近所を散歩したり、オープン・カフェで英語の勉強をしたりと、冬の間にできなかったことを満喫している。

小林さんが好きなスポットであり、地元の若者にとても人気のあるイングリッシュ・ベイ・ビーチは、サイクリングをしたり、ローラー・ブレードでさっそうと通り過ぎていく人たちでいつも賑わっている。楽しそうに一人で滑る人もいれば、カップルで手をつないで滑って行く光景を見て、小林さんもローラー・ブレードに挑戦してみたくなった。日本でもローラー・ブレードを楽しむ姿を目にしたことはあるが、雄大なカナダでみるローラー・ブレードは一段と魅力的だ。まずは店で借りて試してから、気に入れば購入しようと考えている。スキーが大好きな小林さんに、もう一つスポーツのレパートリーが加わりそうだ。何でもやりたがりの虫が顔を覗(のぞ)かせた。

バンクーバーッ子はホッケーに熱狂する
カナックスがプレーするGMプレース

バンクーバーには、バンクーバー・カナックスという名前のNHL(ナショナル・ホッケー・リーグ)のチームがある。日本の野球の人気に匹敵してNHLの人気はひじょうに高く、バンクーバー市民はこのカナックスに特別な愛着をもっている。

小林さんが友達とパブに飲みに行った時のことだった。パブでカナックスの試合が放送されていて、カナックスが優勢になるとパブは大歓声で包まれる。その盛り上がり方はそれまでカナダでは見たことがないもので、その熱気に圧倒されてしまった。
アイス・ホッケーを見たこともなかった小林さんは、パブで応援する人達を見て、いかにカナダ人がホッケーに対して熱を入れているかがわかると同時に、カナックスの人気の高さを感じることができた。

街中でもホッケーに熱狂的な人の姿が見られる。カナックスが試合に勝った後は、通りを行き交う車が、クラクションを鳴らし立てて走り去っていく。大きな歓声を上げながら大勢の人がカナックスの旗を掲げて騒いでいる光景も目にした。こうしてカナダ人が盛り上がっている様子を見ていると、ワールドカップの試合で勝った時に日本中が沸き上がっていたことを思い出した。自分が愛するスポーツに熱狂するのは、どの国でも同じなのだと改めて感じさせられた。

アルバイトで貯めたお金で旅行と語学研修を

小林さんは新しい生活に馴染むまでに瞬く間に過ぎていった時間を振り返り、残された滞在期間を充実させようと、今後さらに積極的に行動することを心に決めた。

今は、最初の頃にはなかった余裕も出てきている。そこで、やるべきことは後回しにせず、すぐに実行することを目標にした。英語を話せるようになることもカナダに来た目標の一つなので、これからは機会を作って自分から積極的に英語を話すつもりだ。
また、アルバイトで貯めたお金で旅行をして見聞を広めて、その後、語学学校へ再度入学して英語力の向上を図ろうと計画している。