スタディー−留学・英会話記事
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カレッジ留学でオーバーヒート。
一時帰国して仕切り直し。

私がブリティッシュ・コロンビア州のビクトリアに来てから2年以上が過ぎた。
この2年間、私の生活は、波乱万丈であった。初めはどうしたら英語を効果的に学ぶかについて悩み、その答えを見つけるまでにかなりの時間がかかった。英語を習得するには、学校だけでは到底時間が足りない。私の場合は、カナダ人のボーイフレンドをもつことによって、多少ほかの人よりはヒアリングが上達し、話せるようにもなった。しかし、滞在予定先の言語をほとんど使えないまま、無防備に留学を考えるのは、危険が伴う場合もあると最近実感している。もちろん個人差もあるので、一概に決めつけることはできないが、孤独に陥って不安を抱え、それを吐き出す場所がないという悩みをたくさん聞いた。悩みを分かち合えない状況のなかで、授業をこなし、カナダ人生徒のペースについていくことは、そうとうなプレッシャーとなる。
私もそのプレッシャーに苦しみ、精神的に疲れてきたため、いったん留学を小休止し、思い切って日本に帰ることにした。一時帰国を決心すると、気持ちが楽になった。自分で上がった土俵を自ら辞退することで、もう一度自分を見つめ直すチャンスを作った。

近所にある桜

これから、本当に何がしたいのか、自分には何が向いているのか、考えなければいけない。
私の目標は、カウンセラーになることだった。しかし、自分がカウンセラーには向いていないことに気付いた。カウンセラーは、忍耐強く話を聞き、鏡のようにその人の姿を映し出してあげなければいけない。その行為にはアドバイスは含まれず、ただひたすら話を聞くのが主な仕事である。とてもではないが、私には、人のネガティブな部分を聞くだけの力量も忍耐力も無い。だから、今、将来、自分が何をやりたいのか考え直さなければいけないのだ。

 

留学を一時休止するにあたり、カレッジや大学へ留学を考えている人に、私なりのアドバイスを書いてみたい。

英語を習得するために、無理に日本人同士でも英語を話そうとする人がいるが、私はこれに賛成できない。勉強したい気持ちはわかるし、私も、カナダに来たばかりの頃は、英語で話さなければと思っていた。しかし、最終的には面倒になった。わざわざ自分の母国語を話せる人にまで外国語で話す必要はないではないか。本当に英語を話したいのであれば、なるべく日本語を話せない人たちと一緒にいるべきだろう。
母国語で自分の気持ちを話すということは、とても重要である。母国語以外の言葉は、微妙にニュアンスも変わり、言いたいことがうまく言えなくなってしまう。そうすると知らず知らずのうちにストレスがたまり、結局、嫌になってしまう。そういう時に身近に母国語が話せる人がいると、精神安定剤になる。だからって、いつも日本人ばかりといるのも自分のためにはならないけれど。

ホームステイした家

次に、自分に慣れた生活環境を留学先に持ち込むことをおすすめする。例えば、使い慣れた日用品や食べ物など、日本にあるものがカナダにもあると思ったら大間違い。たとえ同じものがあったとしても、カナダでは高価な場合も多い。だから、自分のお気に入りのものは、日用品から服まで、なるべくもってくるようにしておいた方が良いと思う。それによって自分の部屋だという意識も出て、海外にいるという不安が少しでも和らぐと思う。
また、私は小説を読むのが好きだから、帰国するごとに小説を買ってくる。漫画や小説など、日本語で書いてある本を読むことは、英語ばかりで疲れた頭にとり、結構癒しとなる。本を読むということは、頭をリフレッシュするうえでとても良いことなのだそうだ。また、「勉強のために英語の本を読むのも良いが、内容がわからないまま読んで嫌になるより、母国語で本を読む方が頭の回転が速くなって、嫌だった英語の本も頭が理解しようとする」と、英語の先生も言っている。とにかく、行き詰まったら、英語から離れて違うことをしてみる。それはそれで、モチベーションの回復に大いに貢献してくる。

私はこの2年間、本当にやるだけのことをやった。けれどもまだまだ先が長い。
だからこそ、ここでいったん休み、留学から離れて何か違うことをやり、オーバーヒートしてしまった頭を冷やそうと思う。