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カナダ大使館が、初の「カナダ高校留学フェア」を開催する。 カナダにおける高校留学の現状を、ジーン・前田担当官に聞いた。

Q:高校留学フェアを開催する背景は?
カナダへの語学留学の人気は高いのですが、高校留学の行き先としては、ニュージーランド、イギリス、アメリカなどの人気が高く、カナダに高校留学する生徒は1000人に達していません。その理由の一つは、高校留学人気国に比べて、カナダについての情報が不足していることです。そこで、カナダ全国の教育委員会を一同に集め、留学エージェント、生徒、保護者などに情報を提供することになりました。また、留学生数を増やすには、学校の情報だけでなく、カナダはIT産業が盛んで生活水準が高く、教育のレベルも高いことなど、国全体の情報を提供することも大切だと考えています。

Q:カナダから参加する学校は?
5州から23の教育委員会と高校が参加します。一つの教育委員会の管轄下にはたくさんの高校がありますから、実際にはかなり多くの学校が参加します。これだけ多くの高校が一度に集まることは珍しく、日本にプロモーションに来たことのない高校も多くあります。

Q:留学フェアの内容は?
説明会、体験者のプレゼンテーション、出展校との面談などです。説明会では、カナダの高校留学受入れ情報から、各州の教育制度の差、学生の体験談などを発表します。エージェント向けのアドバイスも提供します。

Q:カナダ大使館では留学フェア以外にも高校留学の相談は受けているのですか?
カナダ大使館内の図書館で、毎週水曜日に無料のグループ・カウンセリング(予約制)を行っています。図書館には、留学に関する資料も置いてあります。

Q:高校留学でどのような質問を良く受けますか?
「どの高校を選べば良いか」という質問を多く受けますが、「私の結婚相手は誰が良いですか」というのと同じで、一概には答えられません。カナダの高校の教育レベルは一般に高く、どこでも大差ありません。学校を選ぶ時は、都会が良いか小さな町が良いか、余暇には何がやりたいかなどを考えて、住む地域を絞り込んでいくことから始めることをお勧めしています。

カナダ留学フェア参加教育委員会・学校リスト
ブリティッシュ・コロンビア州
チリワック教育委員会/Chilliwack School District
コキットラム教育委員会/Coquitlam School District
カウチン・バレー教育委員会/Cowichan Valley School District
デルタ教育委員会Delta School District
グレーター・ビクトリア教育委員会/Greater Victoria School District
ガルフ・アイランズ教育委員会/Gulf Islands School District
メイプル・リッジ-ピット・メドウズ教育委員会/Maple Ridge-Pitt Meadows School District
ナナイモ-レディスミス教育委員会/Nanaimo−Ladysimith School District
ニュー・ウェストミンスター教育委員会/New Westminster School District
オカナガン・スカハ教育委員会/Okanagan Skaha School District
ケネル教育委員会/Quesnel School District
リッチモンド教育委員会/Richmond School District
サウスイースト・クートニー教育委員会/Southeast Kootenay School District
バンクーバー教育委員会/Vancouver School Board
ウェスト・バンクーバー教育委員会/District of West Vancouver
アルバータ州
カナディアン・ロッキーズ教育委員会/Canadian Rockies Public Schools
エドモントン教育委員会/Edmonton Public Schools
ポール・ケイン高校/Paul Kane High School
マニトバ州
ペンビナ・トレイルズ教育委員会/Pembina Trails School Division
オンタリオ州
ビショップ・ストローン・スクール/The Bishop Strachan School
グレンビル・クリスチャン・カレッジ/Grenville Christian College
ヘイスティングス・アンド・プリンスエドワード教育委員会/Hastings and Prince Edward District School Board
レイクフィールド・カレッジ・スクール/Lakefield College School
オタワ―カールトン教育委員会/Ottawa−Carleton District School Board
ヨーク教育委員会/York Region District School Board
ノバ・スコシア州
ノバ・スコシア・留学生プログラム/Nova Scotia International Student Program

2003-2004年カナダ就学ビザ発行数 出典:カナダ大使館
 
2003年
2004年
就学ビザ発行数
5767
5426
男子学生
1766
1785
女子学生
4001
3641
日本人以外
224
201

就学ビザや就労ビザ保有者に同行して留学した年少者数
小学生
111
67
中・高校生
23
36
成人の同行なしに留学した年少者数
小学生
29
23
中・高校生
862
863

留学の種類
小学校
140
90
中・高校
885
899
専門学校(1年コース)
358
214
専門学校(1年以上のコース)
559
555
4年制大学
234
247
修士号
60
82
博士号
24
19
大学(上記以外のプログラム)
839
822
上記以外
2668
2498
合計
5767
5426
就労ビザで就学した人
219
290

留学先の州
ブリティッシュ・コロンビア
3005
55.4%
オンタリオ
1297
23.9%
アルバータ
453
8.3%
ケベック
208
3.8%
サスカチュワン
157
2.9%
マニトバ
135
2.5%
ノバ・スコシア
126
2.3%
ニュー・ブランズウィック
29
0.5%
ニュー・ファウンドランド
6
0.1%
ユーコン
5
0.1%
プリンスエドワード・アイランド
5
0.1%
ノースウエスト準州
0
0.0%

知っておきたい カナダ高校留学メモ
「休学」や「退学」しないでできる留学
私費留学の場合、その期間は本人のプランによって1年から卒業までといろいろだが、現在高校に在籍している生徒が留学する場合、学校長の許可を受ければ帰国後に進級することが可能である。また、留学中に取得した単位は日本でも認定できることになっている(上限30単位まで)。
この場合、留学先の学校は、正規の後期中等教育期間(日本の高校に相当する学校)でなければならない。また、日本の高校にはそれぞれの「留学に関する内規」があり、「成績や出席状況が良好」で、「外国語の能力が水準以上」であることなどが、「留学扱い」の許可条件となっているので、確認することが必要だ。
留学を思い立ったら
まず、両親や先生に相談し、留学期間、留学先の国、留学後の進路等のアドバイスを求め、資料をできるだけ多く集めよう。カナダ留学の資料は、カナダ大使館、カナダ大使館図書館、留学関連センター、インターネットなどを通じて入手できる。
就学ビザの取得
カナダに6ヵ月以上留学する場合は就学ビザが必要になる。就学ビザはカナダ大使館で申請するが、本人が申請しても良いし、業者が代行しても良い。申請に必要となるものは、パスポート、ビザ申請書、ビザ申請手数料(125ドル)、入学許可証、成績証明書(英文)、留学中の経費を支払う能力を示すための財政能力証明書・扶養宣誓書、後見人宣誓書(保護者が同行しない場合は留学先に後見人が必要になる)。就学ビザを取得するには約一ヵ月かかるので、時間に余裕をもたせて申請したい。
学校生活
日本人留学生が、カナダの高校の授業についていけるようになるには、個人差はあるが半年以上と考えて良い。英語力の不足は、最初はだれでもが経験することなので、焦らず、1日1日を前向きに過ごすことを念頭におきたい。
カナダの高校には、学生のための相談者としてカウンセラーがいる。学業をはじめ、校則、科目の選択、友人関係、課外活動、ホームステイ先の環境、悩み事など、恥ずかしがらずに積極的に相談することが大切だ。
授業は、教師と生徒間、生徒同士での討論や、自分の意見を発表するプレゼンテーションを中心とすることが多い。慣れるまでは苦手な人が多いが、ここでも積極的に行動することが成功の鍵となる。
高学年になると、日本では専門学校や大学でしか受けられないような科目が、選択科として幅広く用意されている。こうした選択科目は、自分の適性を確かめる上でもひじょうに効果的で、積極的に取り組めば、学校生活が一段と楽しくなるだろう。

留学エージェント選び
資料の収集から、学校の選択、学校とのやりとり、後見人の手配、ホームステイの手配、入学手続き、支払い、ビザ申請、渡航の準備まで、高校留学の準備はたいへん煩雑だ。このため手続き代行を業者に依頼する人が多いが、良質な業者を選ぶには、利用者が十分に比較・検討することが肝要だ。

エージェント選びのチェックリスト

  • 派遣実績や業務内容が信頼できるか
  • 相談を受ける担当者は実際に留学体験者で豊富な経験をもっているか
  • 契約書の内容は明確か
  • 費用やその請求方法・支払い方法に不明な点はないか
  • 事故や問題が生じた場合の責任の所在や範囲、解決方法、キャンセルポリシーなどが明確に提示されているか
  • 募集要項などに誇大表現がないか
  • 業者がどの部分を担当し、どの部分を本人が行うか明確であるか
  • 現地に信頼のおける窓口があり滞在中のサポートシステムが充実しているか
  • 相談から手続き代行まで一連のやりとりを安心して任せると判断できるか

学校紹介

Academie Ste Cecile International School
アカデミー・セントセシル・インターナショナルスクール
www.stececile.ca

オンタリオ州ウインザーにあるIB(インターナショナル・バカロレア)認定の私立のミッションスクール。隣接するウインナー大学と提携し、一部の教授が高校の教壇に立つほか、大学の図書館、ラボ、コンピューターなども使用できる。英語とフランス語のバイリンガル教育が特徴で、一クラスの生徒数は15人まで。キリスト教徒以外でも入学できる。学校のモットーは3R。(Respect for self(自分を尊重)、Respect for others(他人を尊重)、Responsibility(責任)。

Canadian International College
カナディアン・インターナショナル・カレッジ
www.cic.bc.ca

ブリティッシュ・コロンビア州ノース・バンクーバーにある私立カレッジで、高校に在籍していながら卒業単位が足りない地元の学生や、欧米の大学に入学を希望する留学生を対象に、隣接するニューウエスト・ミンスター教育委員会と提携して<ハイスクール・コンプリーション・プログラム>を行っている。受講者は、ニューウエスト・ミンスター市の高校プログラムを受講し、コース終了後にCICの大学編入プログラムを受講するか、直接、北米のカレッジまたは大学に進学する。高校プログラム受講中にはCIC の講師が補修を行い、生徒の学習をアシストするなど、プログラム内容はきめが細かい。
Delta School District
デルタ教育委員会
http://web.deltasd.bc.ca/intlprogram/IntlStudentProgram.asp

ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーの郊外にある教育区で、4つの高校が少人数の留学生を受け入れている。選択科目のなかには、会計、演劇、コンピューター・ドラフティング、地球科学、グラフィックデザイン、家政学、法律、写真、シアター、ツーリズムなども含まれている。1年以上の正規留学ほか、3ヵ月間の短期入学もでき、夏季プログラムも行っている。7月と8月に行われる3週間の夏季プログラムは、午前中にESLを行い、午後は小旅行やカナダの文化を体験する各種アクティビティーを行うもので、9月から正規留学するための準備としてお勧めだ。
Elmwood School
エルムウッド高校
www.elmwood.on.ca

オンタリオ州オタワの私立女子高校。IB(インターナショナル・バカロレア)認定校のため、卒業生は世界中の大学に優先的に入学できる。数学と科学のレベルがひじょうに高く、卒業生全員が大学に進学。全生徒にノートパソコンが給付され、ワイヤレスでインターネットにアクセス可能。2005年度に卒業する49人の生徒が、入学先の大学から受ける奨学金の合計は95万ドルにのぼる。
Greater Victoria School District #61(BC)
ビクトリア教育委員会
www.studyinvictoria.com/

ブリティッシュ・コロンビア州の州都にある学校区で、正規留学生と短期留学生を受け入れている。正規留学は成績優秀者のみが対象で、校長や教師からの推薦状があると良い。留学生の比率は少なく、日本語を話す留学生用アドバイザーがいる。受講科目は、数学、科学、美術、人文科学、音楽、ビジネス、コンピュータースタディー、選択科目など。短期コースは、英語を習得しながらカナダの高校生活を体験することが目的のプログラムで、期間は1ヵ月、2ヵ月、3ヵ月、6ヵ月から選べる。毎日ESLを1時間から2時間受講し、他の時間は一般のカナダ人生徒と一緒のクラスを受講する。入学は、9月から5月まで随時可能。
Edmonton Public Schools
エドモントン教育委員会
http://internationalprograms.epsb.ca

幼稚園から高校まで203の公立校が集まったアルバータ州の学校区で、生徒総数は8万人。カナダで最も成績が優秀な学校区*でアメリカ、ドイツ、イギリス、スイス、ロシア、ブラジル、ポーランド、スペイン、デンマーク、その他アジア諸国から350人の留学生数が集まっている。日本人生徒数は約30人で、徐々にその人数が増えているが、日本人生徒が1校に2人以上いるケースは少ない。 留学生の卒業率は80%から96%で、提携大学であるアルバータ大学(工学部が有名)へ優先的に入学でき、優秀な卒業生には同大学の奨学金が給付されている。
*読書と数学は世界2位、科学は世界第4位(15歳の生徒を対象にした2003年のOECD PISA。2003年)。
Grenville Christian College
グレンビル・クリスチャン・カレッジ
www.grenvillecc.ca

1969年に創立されたオンタリオ州ブロックビルの全寮制私立ミッションスクール。キリスト教徒以外でも入学でき、入学の基準は特別定められていない。生徒と教師の比率は7:1で、一クラスの生徒数は平均12〜14名。学習だけでなく、スポーツ、美術、芸術、部活動、寮生活を通じて、健全な肉体と精神を養い、可能性を限りなく広げることがモットーで、卒業生はカナダの一流大学に進学している。
マラスピーナ・インターナショナル・ハイスクール(MIHS)
Malaspina International High School
www.mala.ca/highschool/default.htm

ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー・アイランドの第二の都市、ナナイモにある私立高校。マラスピーナ・ユニバーシティ・カレッジのキャンパス内にある。大学進学のための質の高いアカデミック・プログラムを行っており、BC州の高校卒業証書が取得でき、マラスピーナ・ユニバーシティ・カレッジへの入学も保証されている。他の大学やカレッジへの進学指導も行っている。少人数クラスで、10段階に分かれたESL・英語コースがあり、入学はTOEFLスコアなしで可能。
過去20年にわたり50カ国から留学生を受け入れている。
オタワ・カールトン教育委員会
Ottawa Carleton District School Board
www.ocdsb.edu.on.ca/OISP/index.htm

オンタリオ州オタワの学校区で、一般科目と並行して英語力を向上する<OISP>と呼ばれる留学生受け入れプログラムを行っている。特に、4段階に分かれた英語教育のレベルは高い。
高校の入学条件は、過去2年間の成績が<中>以上。また英語力も規定され、高校1年に入学する場合に必要な英語力は<中の下>、2年の場合は<中>、3年の場合は<上>となっている。また、大学進学用にYPLSと呼ばれる集中英語講座や、英語と北米文化を併せて習得する夏季 講座も行っている。
ロッキーマウンテン教育委員会 セルカーク・セカンダリースクール
School District #6 Rocky Mountain Selkirk Secondary School
www.sd6.bc.ca/selkirk/international.htm

ブリティッシュ・コロンビア州南東部の小さな山岳コミュニティーにある学校区で、1987年以来留学生を受け入れている。留学生の国籍はヨーロッパ、メキシコ、中央・南アメリカ、タイ、香港、台湾、韓国、日本などで、留学生総数は35名から50名と少ない。正規留学のほか、短期プログラムと夏季プログラムがある。短期プログラムは夏季、秋季、春季に2週間から2ヵ月行われ、夏季プログラムは8月に1ヵ月行われている。短期プログラムに毎年参加する日本の高校もある。 セルカーク学校区は体育も盛んで、バレーボール、サッカー、水泳、マラソン、野球、スキー、スノーボード、バドミントン、ゴルフ、テニス、カーリング、ラグビーなど、州大会に選手を送っている。
リッチモンド教育委員会
School District #38 Richmond (BC)
www.sd38.bc.ca/IntStuPro/isp_about_program.html

ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーに隣接する学校区で、カナダの大学やカレッジに進学を希望する留学生が集まっている。留学生は、英語力テストの結果によりクラス分けされ、ESLと一般学科を受講する。一般学科のほかに、現代語、テクノロジー、視覚芸術、公演芸術などがあり、放送、レコーディング、エンジニアリング、ファッションデザイン、航空学、シェフ・トレーニング、弦楽オーケストラ、ジャズ合唱、ホスピタリティー&ツーリズム、コンピューター・デザイン、環境生態学、コンピューター・アニメーション、デスクトップ・パブリッシング、作曲などのユニークなコースもある。卒業生は、世界各国の有名大学に入学する資格を得る。