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LGBTQ+フレンドリーなカナダに留学する上で知っておくべきこと

2023年8月2日

カナダは、世界的に見てもLGBTQ+フレンドリーな国として知られています。

2005年には、カナダ全域で同性婚が法的に認められました。

また、毎年6月〜8月には、LGBTQ+文化を讃えあうイベントである、「プライドパレード」が各地で開催されます。

このように、カナダでは、性別関係なく誰もが自由に暮らせるような政策が各地で行われています。

今回は、カナダのLGBTQ+の人々や文化に対する取り組みを具体的に紹介します。

さらに、LGBTQ+フレンドリーなカナダに留学する際に、知っておくべき知識も解説します。


LGBTQ+に関する基礎知識


LGBTQ+とは?

LGBTQ+とは、セクシュアル・マイノリティ(性的少数者)の総称のことです。

「LGBTQ」は、以下の英語の頭文字を取った言葉です。


」は、上記のもの以外にも、さまざまなセクシュアリティがあることを示しています。


Ally(アライ)とは?

Ally(アライ)とは、LGBTQ+の活動に寄り添い、積極的に支援する人たちのことを指します。

「同盟」や「支持者」を意味する単語allyが由来で、正式には、Straight Ally(ストレートアライ)と言います。

近年ではLGBTQ+当事者でなくても、アライになって活動を理解し、応援しようとする動きがあります。


レインボーフラッグの意味は?

日本でもよく目にするようになったレインボーフラッグ。

これは、LGBTQ+の尊厳と多様性を象徴したものです。

実は、それぞれの色には以下のような意味が込められています。


法律で守られるカナダのLGBTQ+の権利


カナダは、世界的に見ても、LGBTQ+の人々にとって暮らしやすい国だと言われています。

その理由として、法律によって彼らの権利が守られていることが挙げられます。


LGBTQ+の人々が権利を獲得するまでの、特に重要な法改正は以下の2つです。


1996年、カナダ人権法が改正され、性的指向が差別の禁止事項に追加されました。

これにより、法律上で正式に、性的指向によって差別されることなく、誰もが平等な扱いを受ける権利があることが示されました。


2005年には、カナダ全域で同性婚が合法化されました。

今では35の国と地域で同性婚が認められていますが、カナダは世界で4番目に同性婚が合法化された国です。(2023年7月現在)


参照:

カナダ政府公式Webサイト
NPO法人EMA日本Webサイト


LGBTQ+フレンドリーなカナダでの実際の取り組みは?


LGBTQ+先進国のカナダでは、企業や学校、自治体、国全体で、誰もが平等に暮らせる環境づくりに取り組んでいます。

実際に行われている取り組み事例を見ながら、カナダがLGBTQ+にとって住みやすいと言われる理由を、さらに探っていきましょう!


身分証の性別欄に第3の選択肢「X」がある

カナダの各種身分証の性別欄では、男性、女性のみに限定されない、「X」という第3の選択肢を選ぶことができます

これは、「すべての人が自身のアイデンティティに従って生きることを尊重するため」に承認されたものです。

パスポートや渡航文書、市民権証明書、永住権カードでジェンダー「X」の表記が可能です。

また、州によっては、運転免許証や出生証明書の性別欄も「X」の選択肢を選ぶことができます。


参照:カナダ政府公式Webサイト


性教育に関する新カリキュラムが導入される

2015年、オンタリオ州では新しい保健体育カリキュラムが導入されました。

学校教育の現場で、LGBTQ+に配慮しつつ、性的指向や性自認に関する授業を義務化することが明記されました。


しかし、一部の人々や、同性愛がタブー視される宗教を信仰する親の中には、この新カリキュラム導入に強く反対する人も。「行き過ぎた近代化」「不適切」などの批判も多く上がりました。

2019年に再改訂され、LGBTQ+に関する授業を行う学年や、授業内容の見直しが行われましたが、今後も議論が続いていくことが考えられます。


参照:オンタリオ州公式Webサイト


様々な場所で掲げられるレインボーフラッグ


レインボーフラッグは、LGBTQ+の尊厳を示すシンボル的存在です。

レインボーフラッグを掲げることは、LGBTQ+の人々に対する「歓迎」や「調和」を意味します。

カナダでは、いたるところで旗が掲げられているだけでなく、虹色のペイントが施された壁や道路も数多く存在します。


さらに、飲食店や薬局、銀行、ホテルなどでも、虹色の旗やステッカーなどでLGBTQ+フレンドリーな場所であることを明確に示していることがあります。


「多様性」を歓迎しようとする動きが、街全体から感じられる点も、カナダが暮らしやすいと言われる理由の一つでしょう。


カナダでLGBTQ+に対する差別は?

LGBTQ+先進国と言われるカナダですが、残念ながら未だ性的マイノリティに対する差別が存在するのが現実です。

また、無意識の偏見や固定観念によって人を傷つけてしまう「マイクロアグレッション」は意図せずとも起こり得ます。

例えば、女友達に対して「彼氏はいるのか」という質問は、異性愛を前提としており、人によっては差別発言につながりかねません。


カナダ留学で意識すべき呼称について


カナダでは、LGBTQ+に配慮した呼称や代名詞を使う人が増えています。

自分のちょっとした発言によって誰かを傷つけてしまわないように、意識して使ってみましょう。


単数形の「they」

第三者を呼ぶ際に使う代名詞は、「he(彼)」と「she(彼女)」の男女二択とされてきました。

しかし、近年では単数形の「they」も使用されるようになってきています。

これは、男女どちらかの性別に限定されない、ノンバイナリーな人たちに対する代名詞として使われます。

単数形としての「they」ですが、「They is~.」にはならず、文法的に「They are~.」となるので注意しましょう。


恋人や配偶者の呼称

相手の恋人や配偶者について会話をする際、つい以下のような呼称を使っていませんか。

「Do you have a girlfriend?(彼女はいるの。)」
「Your husband is~.(あなたの旦那さんは~。)」


多様な性のあり方がある現在では、男女に限定しない単語を使うことが好ましいでしょう。

例えば、partner(パートナー)やsignificant other(大切な人)は、性別を限定することなく表現できます。

フォーマルな言い方で、spouse(配偶者)もあります。

こういったちょっとした心がけで、意図していない差別発言を防ぐことができるでしょう。


呼称に関する注意点

どの呼称、代名詞を使用するかは、見た目や自身の勝手な思い込みだけで判断せず、本人の意思を尊重することが大切です。

最近では、自己紹介の際に「My preferred pronouns are ~.(私の使ってほしい代名詞は~。)」と紹介したり、SNSのプロフィール欄に書き記したりすることも多くあります。

相手の代名詞がわからない場合は、「Do you mind if I ask your preferred pronouns?(あなたの代名詞を聞いてもいいですか。)」というように尋ねることもできます。

ただし、相手にとってセンシティブな質問になりかねないので、敬意をもって尋ねましょう。


カナダのプライドパレードについて


毎年6月は「プライド月間(Pride Month)」であることをご存じですか?

これは、世界各地でLGBTQ+の権利を啓発する活動が実施される期間のことです。

プライド月間の活動の一環として、カナダでは6月~8月にかけて、各都市で「プライドパレード」が開催されます。

ここでは、プライドパレードの目的やイベント内容について解説し、2023年のパレードについても紹介します!


プライドパレードとは?

プライドパレードは、LGBTQ+に対する差別に反対し、「多様な性のあり方」を讃えるイベントです。

LGBTQ+当事者だけでなく、すべての人が参加可能です!

カナダ国内では、40年以上もの歴史があり、当日は、各々コスチュームを着るなどしてパレードに参加します。

ダンスパフォーマンスやショーなども開催され、毎年大盛り上がりのイベントです。


2023年バンクーバーのプライドパレード

2023年のバンクーバーでのプライドパレードの開催日時は以下のとおりです。

開催日:2023年8月6日(日)
時間:午後12時~15時


パレードは、Davie St.とDenman St.からスタートし、Concord Pacific Placeがゴール地点です。

今年は、パレードのルートが変更されるので、公式サイトを事前にチェックしてから参加してみてください!


参照:Vancouver Pride Society公式Webサイト


カナダ留学のご相談はカナダジャーナルへ

今回は、LGBTQ+フレンドリーなカナダに留学する上で知っておくといいことをご紹介しました。

カナダに留学した際は、ぜひプライドパレードにも参加してみてくださいね。

カナダ留学したい!と考えている方は、カナダジャーナルにお気軽にお問い合わせください。

カウンセリングから学校の入学手続き代行まで、基本的に無料(※)でご利用いただけます。

さらに留学エージェントだけが提供可能な、学校のお得な価格をご案内できる場合もあります!

またカナダジャーナルを通して学校に入学された方は、現地に着いてからも安心&充実の無料サポート付き。

お問い合わせフォームまたはLINEで、お気軽にご相談くださいね。

※カナダの主要都市以外に留学される場合、サポート費用が発生する場合もございます。留学相談の際は、希望エリアも併せてご相談ください。

この記事の著者のプロフィール

Yuka
2022年2月から大学を休学してバンクーバーにCo-op留学へ。観光地での就労経験を経て帰国した現在は日本の大学4年生。着物屋さんで通訳のアルバイトをしながら、暇があればふらっとひとり旅、海外ドラマ鑑賞、美術館巡りをしています。カナダ留学経験者だからこそ語れるカナダの魅力を発信していきたいと思います!

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